第100話
「ピザ、焼けたよ」
「「ありがとう!」」
焼きたてのピザは美味しいのだが……
やっぱりチーズがあった方が断然、美味しいのだけど――何かが足りないのだ。
料理博士、簡単なチーズの作り方を聞いてもいい?
《はーい、簡単な手作りチーズ(カッテージチーズ)の作り方は牛乳 塩 レンモンの搾り汁で出来ます》
牛乳、塩、レンモンでチーズが出来るの?
《エルバ様、出来ます。作り方は500ccの牛乳をお鍋で、80℃くらいに温めます。次にレンモン汁(大さじ1)を加え弱火で混ぜて分離したら、ザルなどでこせばカッテージチーズの出来上がり。残った水分はホエーと言い、栄養が高く、牛乳、レンモンでリコッタチーズが作れます》
ふむふむ。
その作り方でカッテージチーズと、リコッタチーズが作れるのか。
博士、作ってみる。
ありがとう。
《わからないことがありましたら、聞いてね》
よし、先ずはカッテージチーズを作ってみよう!
お乳を取り出すためにアイテムボックスを開くと、パパ達とピザを食べていた、サタ様が私の頭の上に飛んでくる。
「どうした? エルバは自分のビザを焼かないのか?」
「焼くよ。焼く前にチーズの作り方を聞いたら、簡単に作れそうだから……ちょっと、作ろうかなって」
「チーズ? エルバがさっき言っていた、チーズのことか?」
「うん、上手く出来たら、ピザに乗せて焼こうと思う」
「なに、ワタシも手伝う!」
「いいよ、一緒に作ろう!」
お乳は絞らなくても、前に絞ったのがアイテムボックスにまだ残っている。私はそれを取り出して、シェラカップのメモリで500cc測った。
測ったお乳をお鍋に入れて、カマドのすみて約80℃に温める。温まったら、そこにレンモンの汁を加え弱火で混ぜる。しばらく混ぜると、水分と白い塊がモロモロと出来てくる。
博士の説明通り作ると。
「おお、分離した」
「本当だ、面白いな」
「早く、味見したいですね」
私のカッテージチーズ作りを覗き込むサタ様の隣に、いつの間にかアール君もやって来て見ていた。
パパ達は? と見ると。
ピザを食べ終えて、開いたスキレットでコーブラのお肉と、ジャロ芋を焼き食べていた。
――みんな……まだまだ食べそう。
チーズが上手くいったら、もう一枚ずつくらいピザを作ってもいいかなぁ?
私は透明な液体と白い塊に分離したものを、ボールとシェラカップ用の網でこす。透明な液体(ホエー)とカッテージチーズに分かれた。
(この透明な液体で、リコッタチーズが作れるって言っていたから、とっておこう)
密封容器に透明な液体をうつして、アイテムボックスにしまって。ザルで水分を切っている、カッテージチーズをスプーンですくって、味見してみた。
お、さっぱりしたチーズ?
レンモンの風味が残って美味しい。
「美味しい、ピザに乗せて焼いてみよう!」
「その前に、チーズの味見だ!」
「僕もチーズの、味見がしたいです」
わかったと、スプーンの乗せて2人に渡した。
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