第99話
サタ様のアール君が作ってもらった、カマドも2つできた。ジャロ芋などの具材も準備ができて、パパ達には生地を伸ばしてもらい、好きな具を乗せてもらったのだけど。
ジャロ芋、マヨネーズたっぷり、野菜なしコーブラお肉山盛り、エダマメマメだけのピザといった、個性的なピザが生まれた。
――だけど、はじめてにしてはみんなのセンスが光ってる。
私が作るピザは、まずマヨネーズを塗ってジャロ芋をキレイに並べて、コーブラのお肉とエダマメマメ、トーモロコシを満遍なく散らして――最後に塩コショウを振ったオーソドックスピザ。
「なんだ? エルバのが1番、具が少ないな」
「そうですね。たくさん乗せた方が、絶対に美味しいです」
「そうだな」
「「うんうん」」
「皆さんは若いですなぁ」
ジョロ芋とマヨネーズたっぷり、カロリーピザを作ったサタ様が私のピザを覗く。その横ではコーブラお肉ピザを作ったアール君とパパ、ドロシアさんとエバァさん……さっぱりピザは鬼人さんだ。
「私のピザはこれでいいの!」
ピザを焼く前に――アウドラム家族とワイルドポポーのゲンさんのご飯に、エダマメマメとコメ草、トーモロコシをエルバの畑から山盛りに収穫した。
「さあ、食べてください」
「「いただきます!!」」
モリモリ食べてくれる。
「さあ、私達もピザを焼きましょう! どのピザから焼きます?」
「「はい!」」
みんなが手を上げるけど、1度にスキレットとフライパンで2枚までしか焼けない。となって、血の気の多いみんなは戦いで決めようと言い出す。
「戦いはしない! ここはカマドを作ってくれた、サタ様、アール君から焼きます」
みんなは納得してくれて、スキレットとフライパンに2人のピザを並べ蓋をした。火を加減しながらピザを焼く、しばらくすると、生地が香ばしく焼ける匂いがしてくる。
具材には火をいれたから、生地さえ焼ければ食べられるけど。生地が生焼けにならないように、5分くらい焼き蓋を開けて、しばらく焼いて完成。
「焦げずに、いい感じに焼けてる」
「美味そうだな」
まな板の上に乗せ、ナイフで食べやすい大きさに切って、お皿の上に乗せた。次に、パパと鬼人さんのピザを焼きはじめた。
「みんな、焼きたて食べてみて」
「「いただきます!!」」
サタ様とアール君作の焼きたてのピザを食べる。
サクサクで端はもちもちの生地、ホクホクのジャロ芋にはマヨネーズが合う。アール君のコープラ山盛りピザも、黒コショウがきいて美味しい。
「これはうまい! 冷えたエールが飲みたくなる!」
「私は冷えたシュワシュワがいいかな」
「「シュワシュワ!」」
サタ様、アール君……パパ達が飲みたいって言う表情をした。私も飲みたかったので畑を開き、シュワシュワの実、みんなが飲みたいと言ったレンモンとウメメを収穫した。
次に大きめのお鍋2つに魔法水をためて、レンモンのシュワシュワと、ウメメのシュワシュワを作り、サタ様に氷を魔法で出してもらい冷やす。
アイテムボックスから、おたまと人数分のコップを準備して。お鍋から好きなシュワシュワを、よそってもらうことにした。
「おお、ピザにあう!」
「はい、サタ様おいしいです」
「「ピザとシュワシュワ、最高だぁ!」」
みんなが喜んでいる間に、私はピザを焼いた。
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