第21話 自重はやめよう
自分の好みの服を購入した後はざっと日用雑貨のお店に入りタオルや下着等を買い足していく。ある程度のお金を無限収納に入れておいてくれたので多少使ったとしても生活が困ることはない。
ないけど無駄遣いは極力しないように注意はしないとね......お金はいくらあっても困ることはないないのだから。
でも今のまま薬草採取だけで生活が出来るかと言えば、まぁ無理だろう。そうなるとやっぱり報酬が高めの依頼を受ける事が必然となってくるが現状冒険者になりたてのFランクが受けれる依頼は採取や討伐は討伐でも弱い魔獣が殆どだ。
「あ、でも確か依頼を受けてなくても魔獣の素材の買取りはしてくれるんだったわよね......なら高額素材の魔獣を狩ってくれば良いんじゃないかな?」
いやでもそれだと騒ぎになりそうな予感しかしないな......。私は異世界を楽しみたいけど騒がれたい訳じゃないのよね。騒ぎになると絶対関り合いになりたくなさそうな貴族とかも出てきそうだしなぁ......
「......まぁそうなったら他国に行くのも有よね」
楽しい異世界生活を送るためにある力を自重して使わずに楽しまなかったら本末転倒よね。
「よし!自重は無しで全力で行こう!どうせなら二つ名が付くぐらいビックリさせてやろうかしら?ふふふふふ」
今後の展開が楽しみすぎて道端で急に笑いだしたリンを見て、道行く人達はそっと避けていく。
端から見たら完全に危ない人である。
「取り敢えず暫くは様子見だけどね」
流石に冒険者登録の最初から問題にばかり関わっている自覚があるので当分は大人しくしておくつもりだ。立て続けに問題を起こして変にギルドに目を付けられても困るし。まぁそもそもとして直接問題を起こしてるのは私じゃないけどね!
「さぁ~てと、今日の夕食はどうしようかなぁ……宿で食べてみようかなぁ、朝食は美味しかったし」
確か夜は酒場になるんだっけ?柄の悪そうな冒険者もいそうだけど、食べてすぐ部屋に戻れるのは嬉しいよね。
どんなメニューがあるか確かめておくのも悪くないし!
そうと決まれば宿へ向かう足取りも必然と速くなる。早々に宿へと戻り、部屋に荷物を置いて食堂へと向かうと比較的まだ早い時間だったのか食事に来ている客の姿は想像していたよりも少なく感じた。これはこの食堂が流行ってない訳じゃなくて単純に冒険者ギルドから冒険者達がまだ帰ってきていないからだろうなと思う。ギルドでは丁度今ぐらいの時間が冒険者が依頼から戻り、報告する事なのだろう。
「これからこの時間帯にはギルドには行かないようにしないとね~」
待ち時間は極力減らす方向でね!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます