第6話 冒険者
冒険者
それは誰もが一度は憧れる異世界転生あるある
ちなみに2位は悪役令嬢モノだと個人的には思ってる。自分がなりたいかどうかは別として。
この世界には冒険者ギルドと商業ギルドがある。どちらも登録は10才から可能だそうで、恐らくそれで私の年齢も最低限10才にしてくれたのだろう。
冒険者ギルドと商業ギルド。
私が取り敢えず街で生活をしていく上で登録するなら、やっぱり冒険者ギルドになる。ギルドカードは身分証にもなるし必要不可欠だろう。
商業ギルドで日本の知識を使って荒稼ぎってのも悪くないけど、実際街でどんな物が売ってるのか、生活水準がまるでわからない以上、極力目立つ行為は避けた方が無難だろう。
「変に貴族に目を付けられても困るしねぇ」
私はこの人生は自分の為に楽しむと決めたのだ。変な柵を押し付けられないようにしないとね。
「取り敢えず街に入れたら冒険者ギルドで冒険者登録して、今夜の宿探しかな。ギルドでお薦めの宿を聞くのも有りかな~時間が余ったら街を散策してみるのも良いよね」
今後の行動が決まれば早い。ご飯を食べ終え、テントを片付け、街に向かって歩き出した。
森の中は迷わしの森と言う割には一本道で、人を襲って来るような所謂魔物的なモノも出てこない。小さなリスみたいなのや、ウサギみたいな見た目は一見可愛らしい動物が此方を伺うように隠れているのが視界に入るぐらいだ。
「これはあれかな?神様的な何かが働いてるっぽい?」
それはそれで有りがたいが。私だってこんな森の中魔物に襲われたくなどないのだから。
休み休み途中休憩を取りながら歩き続け、太陽の位置が真上に来た頃、ようやく森を抜け広々とした草原へと出ると、人や馬車の通る道があり、その先には大きな門と人垣が小さく見える。あとゆっくり歩けば1時間もあれば着きそうな距離に見えた。
「おおっ!街だ~!」
この世界で遠目からとは言え、初めて見る人と建物に思わずテンションが上がってしまうのも無理はないだろう。ずっと一人きりで森の中だったのだ。いくら自分が若返っていようと、神様からの手紙があろうと、やっぱり第三者が目に見えるのとでは感じる実感が違うのだ。
マニュアルだけではない、実際に人が生きて生活している街がそこに存在している事。
私は今初めて本当に異世界に来たことを実感したのだから。
逸る心を落ち着かせて私は再び歩き出した。遠くからでも門にはかなりの人や馬車が並んでいるように見える。
これは入るのにも時間がかかりそうで、行儀は悪いがお昼御飯のパンを歩きながら食べる事にしたのだった。
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