第2話
眼をあける。机に腕を組んで伏せっていた。
休憩時間はもうすぐ終わる。
おでこが少し痛い。おそらく裾のあとが残っているかもしれない。
そういえば次は何の授業だったか。いや、今日は何曜日だ?
授業の内容を頭の中で繰り返す。
前は10分ほど思い出すのにかかって、今では思い出す行為が3分も持たない。
ついつい思考が脱線して今日の読み切ってしまった文庫本の内容を、空想し始める。登場人物をどんな容姿か想像して何度か絵にしてみようと筆をとったが、下手すぎて心が折れた。
まぁそれでも懲りずにやってしまうのだが。変身モノの内容で、多重人格な主人公と、その周囲の人たちの物語。
チャイムの音。予鈴。
頭に柔らかく軽い衝撃。
顔をあげると、友人が困った顔でチョップしたあとだ。周りに誰もいない移動教室だった。
友人が用意してくれていた一式を持って立ち上がった。
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