咀嚼音の物語

第1話

青木水は咀嚼音が大好きだ。人がモノを食べるときの音は気持ち良くて仕方がない！今中学3年生、受験だが水はまあったく焦っていない。私はシャリシャ○姉さんみたいなYouTub○rに成って咀嚼音の音投稿をしてそんで喰っていくんだ！親にはそんな食べる音だけで喰ってけるほど世の中甘くないんだよっ馬鹿め😠ちゃんと勉強をしろ！と怒鳴られる！お前は普通の高校、大学に入って普通の会社に入って普通の結婚をすれば良いんだ。父は言う「普通が一番幸せなんだぞ！」…と、YouTub○を隠れて観てると、父親がそう言って水をその度たしなめた。そうかもしれないけど…と思う。でも本っ当に人の咀嚼音が好きで堪らないのだ。朝起きたら直ぐいつも聴いている咀嚼音を聴くやっぱりこの人の蓮根は朝に合う～シャキシャキシャキシャキシャキシャキシャキシャキいい音～何度か聴き良い朝の目覚めをする。トイレに行って又今度は牛乳を飲んでいる音を聴くそうすると気持ち良く成就するのだ。そして、隠れることなく堂々とだあい好きな水の音を聞ける確変タイムが来る！朝の顔の中を洗う音！歯磨き！洗顔！好きな音だらけなのだ。歯を磨いて居る時のシュッシュッって音も顔を洗うときのジャブジャブと言う音も、最後の化粧水のピチャピチャペタペタも大好きで水は愛していた。準備が整って兄母父と３人で朝食を摂る。自分で食べる食材と同じ音を聴きながらモノを食べるのは最高に気持ち良いのだが父が居る食卓では出来ないので、水自分の咀嚼音をＬＩＶＥで楽しむ。イッエーイ今日のシャキシャキレタスは最高の音だぜ！うっとりしながら噛んでいると父親「変な事してないで早く食べろ！馬鹿！」本当にこの男大嫌いだと思う！何なんだよ監視してきやがってセコセコ野郎見てこないでよ！アンタが馬鹿だフンッ！ブリンブリンシャウ○ッセンも音が聴きたかったがオヤジがうるさいから「ごちそうさま！」と愛しのシャウ○ッセンにさよならをしてシンクに運び三角コーナーにバターとイチゴジャムを塗ったトースト半分とクノー○カップスープは全部飲んでたのでカップに水を張り牛乳半分はその場で飲みこれにも水を張って行ってきまーす。母親だけに言い学校へ出掛けた。水ドアを閉めたらもう自分が女王様の世界である。思う存分咀嚼音の沼の中へ。学校はまあまあ楽しいがやはり皆受験を目前にピリッとしていた。すいどう！   そう呼んでくるヤツはひとりしか居ない同じクラスの高橋啓だ。水の咀嚼音仲間だ。   何よっ！水ムカついて言う。昨日の俺が見付けたYouTub○rの聴いたか？あっそおだ忘れてた名前なんだっけ？ゆぅ○う   って名前だよ。人参のポリポリが良いから聴けよふうんありがとうね。あんたのこないだアップしてたカマンベールチーズあんまだったよ。それは言うなや自分でも今一だと思ってんの！アハハ受験もアンタどうでも良い感じだね？そうさっ俺はフォロワー１億人の人気YouTub○rに成れるんだから勉強なんてかんけえねえ！アンタ今フォロワー何人だっけ？１２５人だけどぉ？先は長いねハハハッ。うるせえっ！「高橋、水道と居ちゃついてんなっ！カマンベールの音最低だったぞっ」うるせーなあっでもフォローサンクス！じゃあな。啓、水に言い男子のとこへ行く。水Twit○er、Instagr○mは父親に止められていて発信は出来ていない。でも、と考えるYouTub○で稼げるようになるには100万人以上は居なきゃギ○ッポンズルヒーのタワマンには住めないじじいの言うように食べてけないのかなあとなると普通の受験をしなきゃいけなくなる。ん～～～～イヤだあ！普通なんてイヤだあ詰まんない！しかももう9月だよ今から勉強したって良い所入れるわきゃね～じゃん！！！！！水自分を怨む何もしてこなかったのは自分なのに自分が憎たらしい。あからさまに不機嫌になる。何よっ皆勉強しちゃってイライラする。水ちゃああん友の五十嵐結うだ。なあに怒ってんの？その言葉は無視して、気を取り直し、どうしたの？聞く。いい音見付けたから一緒にきこお♨何よ？良いからさっ！はい、イヤホンをひとつ貰い待っていると楽しげなギターで英語の歌が流れてきたそれは新鮮な衝撃だった○ィズニーアニメみたいに楽しく、唇を震わせたり自由に喋るように歌ってるように聴こえて物凄く好きだなあと感じてしまった。結うが面白いでしょ？シッ！静止させてしまい、最後まで聴いた。なあにこれ聴いたこと無い！かわいいすごく興奮して誰なんて言う人？ええーっとね『☆ッディ・ガスリー』って人。分かったありがと掘ってみるね！