23、午後は変身-魔物退治

薬草摘みの残り1本のところになって、魔物発見。

あちらはクンクンと匂いを嗅いでいるが、なかなかこちらを見付けれない様子……眼鏡のおかげ。

害ある物にも認識疎外がかかる最高級品。

いつもなら、森に入ったら外す眼鏡を外し忘れていた。

相手はミドルゴブリン、今日のお目当て魔物。

ミニ、ミドル、ゴブリン、ホブ……とランクがあり、ランクが上がるにつれ、色は濃くなり、身長も攻撃性も上がっていく。

ゴブリン一匹を楽に倒すようになるまで、半年以上かかった。

シェルの付き添いもそこ辺りになくなったから、ゴブリン楽なら一人前、的なのがあるかもしれないと思っている。

ホブゴブリンは、一匹ではなく複数のゴブリン連れだから、まだ挑んではいない。

まだ三匹ゴブリンも危うい力量だから、地道に上げていく。

多分、教会セーブやらのない場所なはずだから。

なぜ、地道とか言いながら、“多分”と思うのかと言うと……。


他に周りにいないかを確認してから、眼鏡を外す。

ゴブリンの目がこちらを捉えてすぐに走り出すゴブリン。

ゴブリンの短所、直線で来る。

その走る軌道を読み取り、まずは腹に一振。

痛みに転げるゴブリンに上から剣を振り下ろす。

ここっ!

倒したゴブリンがブワッと煙となり消えて、そこにコロンッと魔核が転がる。

これっ!

ゲームでよく見たことあるやつ。

涌く時は、煙がぶわりっと涌いたあとにその場に出現タイプでボス戦とかで、そんなの見たことある。

ふっと、異世界転生ではなく、ゲーム内にダイブか転生的な方?と思ってみたりする。

といっても、今のゴブリンは見たことない。

知らないゲームは多々あるから、一概には言えないが。

とは言っても、倒し終えて死体が目の前に転がるやつなら、それはそれで困るから、これがベストでもはある。

魔核を拾い、周りを警戒しつつ、薬草も探していく。


しばらくすると、煙もくもくからミドルゴブリン二体が涌き出てきたところをザクザクと鬼畜に成敗。

あちらも生まれ落ちる間もなく煙に戻るのは不本意だろうが、こちらとしては棚ぼたパターン。

煙が涌き出てくる瞬間は、無防備というか目を閉じてるから、そこをサクッと成敗。

ここがゲームならと、ポップ場所に張り込んだが、現れなかった。

もしや、周り魔物がいるからかと、周りの何匹か狩ってみたが固定箇所でのポップではなかった。

固定なら楽だったのにとも思ったが、その考えは良くないと改めた。

ゲームみたいだが、ここはアンが生きてる世界。

あちらのゲームみたいだが、これがリアルのだと。

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