などと供述しており

「などと供述しており」


のっけから申し訳ありませんが、最近こうした「端折り構文」に少しずつイライラが募るようになってきました。歳のせいかしら……というのはさておき、この言葉がよく使われるのは言わずもがな、ニュース番組などですね。


時間的な制約がシビアなために、このような「端折り構文」が多用されるのは仕方ないと言えるのかもしれません。もはや最近のニュース番組は半分もしくは完全バラエティと化している部分も多く、真面目にそこから何か情報を探りとるというよりは、「こんな出来事があった」という日々の事例集のような意味合いでしかないものになっています。


よくある犯罪のニュースで犯人の供述を上記の端折り構文で済ませることが多々ありますが、放送コードや情報統制などにもある程度引っかかってくる部分かとは思います。


また、詳報してはならない部分をわざと濁して表現しなければならないこともあります。「強く頭を打ち死亡」や「まもなく死亡が確認」などがそうですね。確かにニュース番組であえて「頭が原型を留めず死亡」とか「即死」などとはほぼ聞きません。


それでいてなお、言葉には詳細を語る力がなくてはならないと思います。どんなに時代を経ても「ヤバい」の一語だけで全てのコミュニケーションを網羅できるわけでは当然ないですし、必要だから生まれる言葉もまだまだたくさんあります。それと同時に、詳細を聞いて理解する力は我々自身が身に付けていなければならないことです。


もしくは、日々端折られる言葉から、その裏や内実を見極めなければならないのかも。


自分はこうした言論の動きを勝手に「地下組織化する言葉」と呼んでいますが、それはまた機会があるときに書こうかなと思います。

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