ブルーピリオドを読んで

@kaede_leaf

第1話

朝の4時だ。今更になって眠たくなってきた。スマホの充電のランプも薄くなってきた。書き終えるまでに、意識かスマホかのどちらかが落ちそうだ


ブルーピリオドを読んだ。そしたら途端に文字が書きたくなった。猛烈に思考を文章化するという行為がやりたくなった。なんかこの文章カッコつけてるな。自分の書く文章っていつも言葉に引っ張られすぎてて、きちんと等身大の言葉が選べてない感じがする


ブルーピリオドはホントは読むのを避けていた。イラストを書いている人が、自分のことを言われているようでゾワゾワすると言っていたからだ。私もあの感覚になるんじゃないかと思っていた。でも違ったね。なんというか、三島の金閣寺以来の感覚だった。初めて読む内容なのに、なぜか知っているという感覚がある作品は。三島の金閣寺は本当に全部血肉にあるって感じで退屈だったけど、ブルーピリオドは6割知ってて4割知らないって感じの作品だった。主人公もセカイくんも絵画教室の女の子にも細かく自分が散りばめられていた。でもそれが同族嫌悪の嫌な感じはしなかった。登場人物が全部自分より少しだけ明るくて、少しだけ言語化がうまくて、少しだけ優しい世界に生きていたからと思う。私が上手く言語化できていなかった細かな違和感をこの漫画は上手に言語化していて、それが耳かき掃除をされているような気持ちよさがある反面、先回りされているような居心地の悪さがあった。自分が何が好きで何がしたいのか曖昧なのも、感覚を表現する精度が甘いのも自分が薄々感じていたことだったからね。数学のテストを解き始める前に解答を教わった気分。


この文章を書き出したのも、理由はまぁこの漫画に感化されたからだ。「自分が好きなことを人生の中心に据えるのは当然でしょう」って言葉が、甘っちょろい話だけど、自分の胸にジーンと突き刺さった


最近上手く話せないなと思うことがある。話を振られても、ふわふわと空回りをして、結局自分の伝えたかったことの1%も伝わらないことが。小学生の頃は、読書感想文で自分の心情を述べて一位を取ったりしていたのに、いつそのペン先は錆びてしまったんだろう。


色々考えていたが、思考の言語化がうまくできてないことに気づいた。というか、自分が空洞であることに気づいた。今まで受験とか就職とか、私は他人の価値観で戦うことしか知らなくて、いざ自由を手にしてしまうと、何もできなくなった。自分が何が好きで、どんな価値観で生きてるのか分からなかった。今、私は浜辺で綺麗な貝殻を拾い集めるように、世の中の色々なもの、流行ってる漫画とか知らない町とか、を眺め透かして集めることで、自分というものを歪ながらに形作ろうとしている途上だ。

そういう風にしている間に、いつの間にか文章のある生活がしたいなと思うようになった。それで食っていくとは言わない、ものを書く日常を過ごしたい

私は小さい頃から何故か無意識のうちに自分は将来文字を書くものだと思い込んでいた。そしてそれは何故か今も私の胸の中にある。なぜだか分からないが、これは私の中の人格の芯に近いものらしい

それにちゃんと向き合おうと思った、この漫画を読んで。

上司の溜息や折れたヒールに自分をとられてはいけないなって。

だからこの文を書いた。学生時代の作文ぶりかも知れない、こういうものを書くのは。

ブルーピリオドの主人公が一枚一枚デッサンを重ねたように、私も文章を何度も書き連ねて、いつか今なりたい私になれていたらいい。


今日はその一枚目。

明日7時おきなのでもう寝ます。ばいばい

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