SUNRISE

その夜、ふたりは一緒に眠った。親子のように。仲の良い兄弟のように。

星屑が音も立てずに流れ、限りない空に静かに消える。そして世界のはしっこから、また太陽は昇る。空は燃えるようなグラデーションを描き、月や星々は舞台から降りる。神の画家が色づけたような美しいキャンバスの下で、R4-Bはロートヴァルの大きな手を握りしめている。

夢は潰えた。塗り固めた嘘も崩壊した。それらはいつか、失うべきものだった。ただ、失う勇気が無かっただけ。しかし、もう恐れるものは何も無い。彼は大男のために涙を流し、大男もまた、彼のために涙を流した。嘘と秘密は洗い流され、ふたりは互いを、ありのままの互いを受け入れた。

…これで良いんだ。

R4-B。彼は今までずっと、まどろんでいた。心地よい夢の中で。そして今、夢から目を覚ます。現実が容赦なく降りかかるだろう。しかし、彼は包帯を顔に巻いた傷だらけの大男を見て思う。もう、ひとりじゃないからね。


ふたりは、お互いにそばにいたかった。

それだけだった。


遥か遠くの炎が、ふたりを照らす。

暁の空。太陽が昇る。

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