第40話「鬼だった時の双子の姉をさがしています。甘く華やかな藤の香りを身にまとう、白銀色の髪の男性も気になります。 宣伝します」

 こんにちはタカナシです。


 18作目の宣伝になります。


『鬼だった時の双子の姉をさがしています。甘く華やかな藤の香りを身にまとう、白銀色の髪の男性も気になります。』ジャンル:恋愛

作者 桜庭ミオ


タグ:国内転生・前世は鬼(姉さま大好き双子妹) 女子短大生主人公・白銀色髪、男子大学生 桃色髪、女子短大生・空色髪、男子大学生 あやかし、水の神さま、屋敷神、精霊 甘味処、和菓子、洋菓子 藤、桜、神社、花火大会、浴衣 シリアス 時々、コメディ TS要素有り(主人公は今も昔も女性です)


https://kakuyomu.jp/works/16817330648045637117


あらすじ:

彼と初めて出会ったのは、今年の春。こっちに引っ越してきて、すぐのころだ。

桜が、ちょっとだけ咲いていたのをながめていた時のことだった。


視線を感じて、ふり向けば、彼が、立っていたのだ。


白銀色の短い髪と眉毛。切れ長の黒い双眸。

すっと通った鼻筋。透き通るような白い肌。

胸元に、銀色の蝶モチーフのネックレス。服装は黒づくめ。


あたしと目が合った彼が、おどろいたような顔をしたのを覚えてる。

そのあと彼が、悲しそうな顔をしたのも、覚えてるんだ。


あたしもなぜだか、悲しくなって。

だけど涙は、出なかった。


心の中で、違う!! と叫ぶ、自分がいたのだけれど、なにが違うのか、わからなかった。

その時は、離れていたためか、藤の香りには気づかなかった。

それなのに、なんか嫌だと感じる気持ちがあったので、戸惑ったのを覚えてる。


彼の足元には、一匹の白い猫。

その猫は、淡い青と、満月色のオッドアイを持っていた。


金目銀目だと、なぜだか思った。

どこで知ったか、思い出せないが、縁起が良いものだったはずだ。


彼はあたしに向かって、小さく会釈をしたあと、白猫に視線を向けた。


「リッカ」


そう呼び、歩き出した彼の姿が見えなくなるまで、あたしは彼を見つめながら、静かに、泣いた。


1話感想:

 桜庭ミオ様は毎回優しい作品を書くので今回も安心して読めそうです。

 文章自体お綺麗で詩を読んでいるような気持になる作品です。

 文章の詩的表現具合はあらすじからも見て取れるかと思います。

 心にすっと入って来る作品ですので、癒されたい方には特にオススメです。

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