第二話 出会い
『次は西九条、西九条です。夢咲線へは…』
聞き慣れない音で俺は目覚めた。
「ここは…」
窓の景色が次々と移り変わってゆく。
この乗り物は…
「そうだ、あいつにハメられて…島流しになって…
ということはここは田園世界…?
ところでカイたちは…!?」
慌てて首を振ると、そこにはカイたちが寄り合って寝ていたのでとりあえずホッとした。
「起きろ」
それぞれの体を揺さぶって起こすと3人とも段々と目が開いてきた。
「あれ…ここは…」
ホミィが俺と同じような反応で目が覚めた。
「とにかく…一旦ここから出て…状況を確認しましょう…」
クラムがそのことを提案すると、俺達の乗っている”何か”は止まり始めた。
『西九条、西九条です。お出口は左側となっております。』
扉が開いたので俺たちは一旦”何か”から出た。
「クラム、これなんて書いてあるか分かるか?
俺にはさっぱり分かんねぇ。」
カイがクラムに尋ねた。
「えっと…
にしく…じょう…?
申し訳ございません…他世界言語を学習したのは随分前なので…」
「そっか…こっちこそすまんな。」
クラムは以前、お嬢様学校である
「私達、本当に田園世界に飛ばされちゃったんですね…」
ホミィが苦笑しながら言った。
「ああ、とりあえずこの階段降りてみるか…」
するとその時、近くで爆発音が鳴った。
「あれは、新世界教会の戦士たち!?
なぜ、この世界に!?」
クラムが驚いた声で言った。
振り返ると、戦士達が線路を爆破し、奥のほうからこちらを睨みつけていた。
新世界教会とは一言でいうと、世界征服を狙っているなんかヤバイ宗教である。
そのなんかヤバイ宗教は何故か、勇者一行や冒険家を狙い生きている限り全力で殺そうとするのだった。
「この世界まで征服しようってことか…
まさかこの世界でも戦うことになるとはね…」
俺はとっさに剣を構え、仲間たちも戦闘の体制に入った。
「空間魔法!
クラムが魔法を唱えると俺、カイ、ホミィの三人は一気に走り出した。
するとその時、どこからか銃声が聞こえてきた。
「早く避難して!
こいつらは俺が倒せるから!」
これが俺達とあいつらとの出会いだった。
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