番外編(1) 花澤碧の思い

新作「俺が電車事故から命をかけて守った女子高生と結婚して幸せになる話」

の方もよろしくお願いします!


おかげさまで、週間ランキング87位

それに加え、4300PVも達成することが出来ました!!

本当にありがとうございます!


さて、予告でもいったのですが、今回から2話かけて、番外編として碧と雪希奈にスポットをあてて話を送りたいと思います。



それと共に、時間軸が狂っている!って思われるかもしれませんが、悟が帰ってくるまでの会話を中心にしてますので、気にせずによろしくお願いします!


さて、今回は碧の視点です!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



悟がある場所に電話している頃、、、



(碧 視点)


私は、隣でゆらゆらと髪をなびかせる彼女に向かって、


「ねえ、雪希奈ちゃん。悟くんの野暮用って、多分さっきの話に関係することだよね?」



「おそらくは。ただ、私たちが聞いたとしても、あの方は、何もないとしか言わないでしょうけど、、、、」



「そうだよね、、、」

私は苦笑いしながら頷く。


雪希奈ちゃんの言う通り、悟くんは少しでも私たちに危険に迫る可能性があることは、絶対に言わないだろう。


いや、、、正しくは私になのかもしれないが



どうして、ここまで言えるのかって?


それはね、、、、、、、、









私は、悟くんの心臓だからだよ。


もちろん、比喩だが、彼にとってそれは文字通りの意味に近いのだ。

彼は、私以外の人が傷つくことは表面上では心配した表情をする。


だが、それは本当の意味で心配しているのでは無い。



なぜなら、私は、彼が苛烈で残酷な境遇の中で求めた唯一の『もの』だから。


ーーーーーーーーーーーーーーー


彼と私が初めて会ったのは小学五年生のときだった。


当時の彼は一言では言えば、

〚現代に生きる死神〛 のようだった。


見るもの全てを敵だと思っているかのような強烈な殺気をはらんだ視線、、、、


思い出しただけでも背筋が凍るなあ、、、



そんな当時の彼に会ったのは、私の父である重蔵と悟くんの父、弦一郎さんが知り合いだったことがきっかけだったそうだ。



詳しいことは教えて貰えなかったが、

当時の彼は、一軍人として、いや一兵器としてと言うべきか、そんな存在だったらしい。



そんなある日彼の父が、

悟くんの限界が近いことを気づいて、

そのケアをするために私が呼ばれたのだ。


初めて彼に会って言われた言葉は印象的だった、、、、、


「お前は俺の敵か。」


小学生が言う言葉じゃないことは大人じゃない私でもわかった。


「私は、あなたの敵じゃないわ。

あなたを支えたいの。」


「ーーー。

俺は、誰も信じない。もちろんお前もだ。

俺に近づけば殺す。嫌なら今すぐここから消え失せろ。」


普通の子なら、ここで逃げ出したくなるほど怖かったと思う。



でも、この時の私は、

カチーンって頭にきた。


「そんなひどいこと言わないで!!

誰も信じない?どうしてそんなことを言うの?」


この時のは私は多分、怖い感情よりも

彼の奥にある悲しさに対する慈愛の感情の方が強かったとおもう。



彼はその重い口をひらき、

「、、、、、、、、信じろと言うやつは大抵俺を騙すか、早死にした。


誰を信じても何もない。


俺自身が辛くなるか悲しくなるだけだ。


だから、俺は誰も信じない。」


それは、若き1人の少年の想像もできない辛く悲しい経験からでた決意を表すものだった。



「、、、、、そうなんだね。

今までのあなたに何があって、どんなに辛く悲しいことがあったのか、私には分からないよ。でもね、、あなたにはこれから先必ずこれまでの困難を軽く超える幸福が待ってるよ。って私の母のことばだけどねー。」


務めてなんでもないことのように軽く、

決してあなたはこれで終わりじゃない、

そう伝わるように、私は言った。


「これからは、私があなたの支え、、じゃ軽いよね、、、そうだ!私があなたの心臓になるよ!そうすれば、あなたがこれまで味わった人生を変えてあげる!」


当時の自分でも、おかしいことを言った実感がある。



だが、彼は呆然とした面持ちで、


決して崩さなかった表情を少し変えて、


「ふん、、、そんな馬鹿なことを言ったやつは初めてだな。

その馬鹿さ加減に免じて、信じてやる。」


「うん!まずは、あなたに本物の人生の楽しさをおしえてあげる!

私、これでも、子役として結構有名なの。

これから私が芸能の素晴らしさをとことんおしえてあげるね!!」



これが彼と私の出会いだった。



そして、私が彼に恋をした瞬間でもある…



ーーーーーーーーーーーーーーーーー


いかがでしたか?



書いてみて、思ったのですが、


碧の過去を書きすぎると後々大変になるので、、少し曖昧にさせてもらいました……


悟は決して、最初の頃から碧に思いを寄せていません。


それがだんだんと、、、、

とういう部分はまたいずれ書くつもりです。



空白の中学3年間を皆さんも想像しながら読んでもらえると面白くなると思います!



面白い!続きが気になる!って思われる方は

評価、応援、フォロー等々よろしくお願いします!!



レビューをして欲しいなぁってのは

作者の願望です笑


一番の願いはこの物語に興味を持ってくれることですが、、、



では次回ですが、

雪希奈の視点で、悟との思い入れを、、


お楽しみにしていてください!!







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る