第13話 荒川遼という男(2)
新作「俺が電車事故から命をかけて守った女子高生と結婚して幸せになるまでの話」
の方もよろしくお願いします!
予告の通り、今回は荒川遼視点です!
ご注意ください。
では本編をどうぞ!
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「俺がこの高校に来たのは、、、
三神悟様、貴方様を守るためです。」
俺がそう言うと、3人は呆然としたままだった
「どういうことだ?」
真っ先に口を開いたのは、やはり悟だった。
「経緯を言いますと、オレの父は現在、一宮家の諜報を担当しております。
そこで、一宮家の分家のひとつが悟様とその周辺を必要以上に嗅ぎ回っている情報を得ました。そこで、父の命令により、貴方様の護衛をオレに命じたわけです。」
「待て待て、あくまでお前は一宮家のものだろう?なぜ、俺の護衛をする必要がある?」
悟は至極当然のことを考えた。
あぁ、、、
貴方様はご自身がオレたちにしてくれた御恩のことを覚えてなさらないのですね、、、
オレはそんなことを考えながら、、、
「当然の疑問ですね。
ですが、我々は貴方様とその周りに危害が加わることは、周り回って〘 一宮〙の害になると考えます。
最悪の場合、〘 一宮〙と〘 三神〙の戦争になりかねない。
その時、おそらく一宮の全勢力をもってしても、貴方様1人の前に難なく敗れるだろうと父が考えたからです。」
悟はオレを警戒する眼差しを続ける。
気にせずにオレは話を続ける。
「ですから、オレは級友のフリをしながら、貴方様の護衛をさせていただきたいのです。
もちろん、そちらの2人も含めて。」
すると、、、悟は神妙な面持ちで
「俺には護衛は必要ない。
それは、お前が一番わかるだろう。
まだ、遼を完全に信じたわけではないが、、
ほかの2人を守ってくれると言うなら力を貸してくれ。」
遠回しに言っているのだ。
俺の護衛は危険性が高いから、代わりにほか
の2人を守ってくれ、と。
もう、本当にあなたはそういう人だ。
自分のために他人を危険に晒さず、人のために自分の命を当たり前のようにかけてしまう。
なぁ悟様、覚えているか?
あなたのおかげで、、、、、
オレは今生かせてもらっていることを。
「、、、、、、、、承知しました。
では、万が一の際は、俺の命に代えて碧さんと雪希奈さんをお守りさせていただきます。」
オレの言葉に、満足気な悟は、
「それで頼む。
後、その堅苦しい言葉遣いはやめろ。
朝みたいな生意気な感じでいい。
それと、俺はあくまで目立たないように生活したいから、お前も協力しろ。
それが条件だ。」
本当に、いい人だ。
この人の為なら、オレの全てを賭けてもいい、そう考え始めたのはたぶんこの時からだ
言い忘れたことを思い出したかのように、
悟がオレに、、
「あ、そうだ。
その俺の周りのことを嗅ぎ回っているって奴らの詳しい情報、わかり次第教えてくれよ。
じゃあ、俺たちはここら辺で帰らせてもらうわ。」
そう言うと、悟と、隣で静かだった碧と雪希奈もオレに向かいお辞儀をして、店の外に出ていった。
オレも長居する必要が無いので、
荷物をまとめ、会計を済まそうとすると、
「お代は先程お客様から頂きましたので。」
そう定員は簡潔に言った。
オレはというと、、、、
こういうことをさらっとするな!!!
クソイケメンがァァァ!と内心で叫ぶのであった。
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(悟 視点に戻ります。)
「碧、雪希奈、悪いけど2人で先に帰っておいてくれ。ちょっと寄るとこができた。」
「わかったー。できるだけ早く帰ってきてねー、雪希奈ちゃんとご飯の準備しておくね」
「わかりました。ご用があればご連絡ください。」
「すぐに帰るから。じゃあまた後で。」
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2人の姿が見えなくなるのを待って、、、
俺はとある人物に電話をかけた。
酷く冷徹な声で、
「至急、調べて欲しいことがある。
〘 一宮家〙の中にいる俺のことを嗅ぎ回っている奴らと、荒川遼とその家族についての情報をわかり次第よこせ。」
「了解しました。わかり次第連絡します。」
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(再び、遼 視点です!)
喫茶店を出たオレは、
「命令通り、悟様に情報を渡しました。
こちらの予想通りの返答でしたが。」
「わかった。ご苦労だったな。
引き続き、彼の身辺を見張れ。
頼んだぞ、息子よ。」
そう言うと、オレの親父、修治との電話は切られた。
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いかがでしたでしょうか?
荒川遼は根っからの悟の味方!って感じかなと思いながら書かせていただきました。
遼の父、修治の本当の思惑とは……
皆さんもぜひ、想像しながらお楽しみくださいね!!
面白い!続きが気になる!って方は
評価、応援、フォロー等々よろしくお願いします!
質問、疑問があれば、言っていただけると話せる範囲で答えさせていただきます。
さて、次の回ですが、、、、
碧と雪希奈の帰り道のお話です。
2人の過去、悟への思い、が少しですがわかるかも?
ぜひ、お楽しみにしてください!
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