第7話 E233

桜の門をくぐる……


いつになったら無くした世界を

誰かが色を付けてくれるの

文化祭も、過ぎた秋も

私の心に留まらなくて


エンディングソングも

切り抜きの回想もなくて

デスルーラもないままここにいる


データリセットもせずにプレイし続けた

DSソフトが足元に散らばってる

リーグ巡回でレベリング

スタッフロールはタスクキル

とっくにその座から降ろされた

最強が、閉ざされた部屋に引きこもり

そんな下らないものだったのか?



何もかもが歪んだ世界で

唯一信じれた誰かなんていなくて

だから僕は顔を忘れて

つまらない文字に力を望んだ


スティグマ、ミソジニー

レイシストと見下げていたら

何かがいつか変わると思ってた


なんてふっと考えていて、まぶたがあつくなって

目を閉じるのはなんだかとてもぬくもりがあって

きっとずっとこのまんま

なんの慰めにもならないで

何者でもない誰かに火照っている

何もしないをしている自分に満足で


良いことだけを信じてるうちに

すべてを許せる自分に会えるいつか

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