白エルフを持ち上げるヒト全員バカです


※第二話の予備知識


トッポ・クルシュ

とある森の管理者の黒エルフ(なお住人は彼だけの模様)

日々の日課は薬草の世話

地味に万能な精霊魔法使いで時折ふらりと姿を消し、帰ってくると大量の荷物を抱えている。それらは人間の街で買える食材や嗜好品


エメル・ラジャン

トッポの婚約者の白エルフ(なおトッポに胃袋を掴まれ日常的に共依存を発揮している。だが処女だ)

ラジャン氏族の森は山二つ先だが、最近はトッポの家に転がり込んでいる。なお高貴な白エルフは炊事などしないとトッポに丸投げ。結婚していないのに離婚に秒読みである。有責カウンターがグングン上昇中。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「ら゜あ゜~~~~~~~~~」

「む゜ぃ゜~~~~~~~~~」


 トッポとエメルは星空の下、並べて張ったハンモックに吊られ空を眺めていた。

 そして形容しがたい奇声をあげていた。

 二人の手にはぶっとい葉巻の様な物があり、もくもくと煙が空に溶けていく。


 Q:これはなんですか?

 A:エルフ族とくゆうのたばこです


 Q:危険はないですか? トッポ氏とエメル氏の顔がガンギマリですが

 A:エルフの儀式では日常的に用いられる物です。


 Q:常習性があるんじゃないですか? やはり危険では?

 A:あくまでも儀式用の薬です。用法容量は正しく守って自己責任で用いましょう


「とっぽぉ~あれなぁにぃ?」

「あれはぁちくわだぁ」

「そっかぁ……とっぽのちんちんのほうがおっきいね」

「お前の背の方がおっきいけどな」


 瞬間トッポに飛び掛かるエメル。

 どうやらだいちゅき♡ な婚約者にデカ女扱いされるのはNGらしい。

 だが身長180のエメルが160のトッポに圧し掛かれば一方的になるのでは?

 でもそうではない様だ。


「いぎっいぎぎぎぎぎぎ……これだめなやつぅ……」


 トッポは襲ってきたエメルの手首を掴んで引き込むと、するりと両足を彼女の首に絡めた。

 そう、三角締めである。

 引き込んだ腕は器用に彼女の頸動脈を圧迫しており、葉っぱタバコでガンギマリの所に首絞めセッ○ス的な気持ちになってきたのか乙女がしてはいけない表情のエメル。やがてポテリと意識を飛ばしたのである。


 なぜこんな手管を彼が持っているかと言えば、それはトッポは普段暇なので、森のクマ相手に日常的に試合をしているからだ。

 そのせいで彼の体術は中々のものである。

 クマは2メートルは越える巨漢なので、エメル程度の身長では敵にもならないだろう。


 ちなみに戦績は200勝3敗である。

 もちろん200勝がクマであるのは言うまでもない。

 魔法を使わないエルフがクマに勝ったら世の中おかしいのである。

 絶妙に手加減しているクマさんの優しさは七つの海を駆け巡るのである。


 とは言えその組手の結果、トッポは三角締めを習得している。

 そしてそんな彼に体格で勝っているのにも関わらず、無様に閉め堕とされ、しかし苦悶の表情どころか、どこか満足気なアヘ顔で失神するエメルを見れば、図らずもクマ>黒エルフ>白エルフという構図が成立していしまい、白エルフイズ雑魚となります。QED 証明完了。


 なお文句がある場合、速やかに何かデータを示してください。根拠のないツッコミは貴方の感想でしかないので気を付ける様に。


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