ー出会いー11
『僕達、一般人にバレちゃうと騒ぎになるじゃないですかー、だから、人気がないとこで食事がしたいんですよ』
その言葉に変に納得してしまっている春。
だけど危なく勘違いをする所だったようだ。
『なら、いつも僕が行ってる店を紹介をするから……マネージャーか誰かに頼んで、僕がいるスタジオまで来てくれないかな?』
そう送ると、
『はい……分かりました。 あそこのスタジオですよね? 後三十分位で向かいます』
という返事があった。 というの事は、今春がいる場所をゴーは知っているという事だろう。
何でだか春が思ったようにことが進んでいっているような気がする。 こんなにことがいいように進んでいいんだろうかと思ってしまっているようだ。
本当にゴーは春のことを好きなんではないかと勘違いしてしまう位だ。
それから三十分後。 春がスタジオ内一階にある喫茶店で待っていると本当にゴーは来てくれたようでスタジオの玄関前にある、喫茶店のオープンテラスで一休みをしている春を見掛けるとゴーは春に手を振って来る。
「春さん! ここに居たんですかー!」
「ああ」
「お待たせしてスイマセン。 行きましょう」
そう言ってゴーは春の手を取って歩き始めるのだが、
「え? あ……ちょっと待ってよ……僕、食器を片付けてないから……」
そう慌てながら春はテーブルの上に置いておいたコーヒーカップを手にするとカウンターへと戻しゴーの元に急ぐのだった。
「お待たせ……」
そう春は笑顔で言うのだ。
「あ……え……はい! 行きましょう!」
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