　さっきのメールの返事は解散した後になっても返って来ない。　多分、ゴーも忙しいのだろう。　もしかしたら、これ以上のメールは出来ないかもしれない。　それは仕方がないことだと思う。　それぞれには生活があるのだから……。

　春が帰宅して夜十一時。　リビングのテーブルの上に置いておいた携帯が震え始める。

　明らかにランプの点滅の仕方がメールを来ていることを知らせていた。

　春は携帯を手にすると携帯画面を開き、今来たメールを確認する。

　今来たメールは先程、メール交換をしたゴーからだった。

　春はイスに座るとメールを読み始める。

『メール返信ありがとうございます。　春さんから来た質問ですが……。　春さんのグループは僕達が活躍する前に活躍をされていて、歌が上手くて、歌詞も自分達で作っていて、僕にとって、凄く憧れの方で……ずっと、僕も聞いてました。　これで答えになってますか?』

「そっか……そうだったんだー、そういやー、僕達はずっと、メンバーでやってきたもんなぁ。　同業者であっても憧れってあるんだな」

　そう部屋の中で独り言を漏らす春。

『うん、ありがとう。　ゴーからのメールの返事が来るとは思ってなかったから嬉しかったよ。　今、仕事が終わったの?』

　そう春が返信をすると今回は早くもメールが返って来る。

『はい！　今、仕事が終わったんですよ。　春さん、本日はお疲れ様でした』

　絵文字が多様に使われてるわりにはきちんとした文章にビックリする春。

『お疲れ様でした。　って先に僕が言うべきだったかな? 明日も仕事ですか?』

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