ー出会いー5
と言われ春はドキリとしているのかもしれない。 目が一瞬丸くなったようにも見えたのだから。 しかしゴーの言葉にはドキドキとさせられているようにも思える。 そう春が思っているような事を言っているのだから。 それはまるで心を見透かれたような言葉だ。 確かに春はゴーにメルアドを聞きたかった、だがそこは肝が小さいせいか聞くことが出来なかった所だ。 ゴーはそういう事は何も考えていないのだろうか。 そうゴーはストレートに春に聞いて来たのだから。
「ああ、いいよ」
そうそこは素直に答える春。 ポケットにしまっておいた携帯を取り出し赤外線送信で春のアドレスを教えたのだから。 もしそこでアドレスを教えないと言ったら、もうこれ以上二人の関係というのはなくなってしまうのだから、完全に今のゴーの提案っていうのは春からしてみたらチャンスでしかない。
メール交換をした後に早速メールを送って来たのはゴーの方だった。
まだ皆がいるのによくメールが出きる。 と春は思っているのかもしれない。 そして春はゴーから来たメールを読み始める。
メールの内容は至って普通だ。 だけど年が若いせいでもあるのかメールには絵文字が多様に散りばめられていた。
自分には無い芸当。 そう春のメールの文面には絵文字なんかは一つもなく真面目な性格が邪魔しているのかもしれない。 そうそこはやはり春とは正反対な性格のゴーに憧れているという事だろう。
メールを読んだ後、春もメールの返事をする。 春はごく普通な文面。 先程から聞きたかった内容をメールの文章に打ち込むのだ。
『はじめまして。 メールありがとう。 ゴーさんは僕に憧れているって言っていたけど……僕のどんなとこに憧れているの?』
そう送信をした後に春以外の他のメンバー達は立ち上がっているのに気付く。 ちょっとしたプライベートなトークの時間は終わったらしい。 とりあえずちょっとしか話すことが出来なかったがゴーのメルアド交換が出来たことで良しとしようと思ったようだ。
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