第3話 記憶喪失【遥 side】
転校初日、前髪眉毛下で、裾を反りあげた、イケメン君が授業中うわの空だった為に、不意打ちで、あてられてたけど、無事に回避したので、凄いなと思った。目線があうと、照れてたので、罪作りな顔と自賛する。と共に冷やかな視線を感じたので、少し角度を変えて見てみると、腰までありそうなストレートヘアが綺麗なイケジョちゃんが、此方を見ていた。一体何なの?
冬季合宿の説明に、学級委員のイケメン君と副委員のイケジョちゃんが、黒板を後ろにする。スキーのチームとスケートのチームがあるらしい。
どちらも興味がない私達に「決まっていない人は、スキーにしてください」と、スキーに決定した。何故か、副委員長の私への視線が怖い怖い。「どっちでも良い女子はスケートにすれば」良いのに。って、学級委員長独占欲丸出しにしか見えねー。
そんな事を想いだした。
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今はその冬季合宿の真最中で、午前中は選手でもある委員長の滑りっぷりに、スキーチームは歓声をあげていた。兎に角上手すぎる。私は初心者なのでボーゲンの練習からなのだが、副委員長とのマンツーマン。委員長には、見る目を変える私を、近づけさせたくないわけね。
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そしてお約束にも、私いつの間にか吹雪いた雪山遭難などしてる。
合宿所の近くに、家の別荘があった事を思い出し、吹雪から避難しようとした。けど、馴れない、ボーゲンで、足を痛めており、上手く身体を動かす事も出来ず、気絶してしまった。
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ほっぺたを何度も叩かれ、気を取り戻した私は、捜索中の委員長の腕の中に居た。避難するのに相応しい別荘の存在を告げると、おんぶしてくれた。ガラスを割り室内に入いれ、二人で安堵した。
この二人で遭難の状況に、私はデジャヴを感じた。「ボクの呼び名は瑛一」でいいよ。と彼は副委員長が嫌がる様な事を言った。「これ以上(女子に)嫌われたくないから」って立場を説明すると「鈍いのか」と言わんばかりに否定された。反対に委員長業務にかこつけて何デレデレしてるんだと男子に言われてるけどと、似た様な事を言われた。「ボク的にはラッキー」なんだと。
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