第38話 新しい武器を手に入れよう‼
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神様の名前でマラが不評だったため、マラ→マイへ変更することにしました。
長女マイ、次女ジュン、三女ミラでよろしくお願いいたします。
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シルフィーとパーティを組み、倒したオークの素材を解体場に置いたラッキーは、ボロボロになった武器を相談する為にギルドの隣にある武器屋にやってきていた。
「ガンテツさんこんにちは。ちょっと武器を見てほしいんですが今いいですか?」
「おうラッキーじゃねぇか。今は手が空いてるから大丈夫だぞ。それでどうしたんだ?」
ラッキーはボロボロになった剣をガンテツの前に置いて、こうなった経緯を説明した。
「なるほどな。話はわかった。それで・・・今日は新しい武器を見に来たのか?」
「いえ、俺は今日までこの鉄の剣にかなり助けられました。シルフィーを助ける為にオークに向かった時も、もこれがなかったらオークを助ける事ができたかわかりません。なので、直るなら直してほしいです。」
「ラッキーよ。お前の剣を見たがこれはもう修理しない方がいい。」
「えっ!?」
「もちろん修理すればまだまだ使えるとは思う。が、ラッキーお前がこの剣を使い始めてから数カ月だ。その間にこんなにボロボロになるって事は剣がラッキーの技術に追い付いていない。武器をコロコロ変えるのは良くない。とはこの間言ったが、合わない装備をいつまでも持ってるのもダメだ。」
ガンテツから伝えられたのは、今のラッキーの実力なら鉄の剣ではダメだという。ラッキーの実力が褒められた形になり、ラッキーはうれしくもあり、冒険者になってから一緒に戦ってきた鉄の剣を手放す事にさみしさもあった。
だが、ラッキーは前を向く。今までもそうだった。過ぎた事を悩んだり、立ち止まっても意味がない事を今までの経験からよく知っていた。
「わかりました。ガンテツさん。なら前みたいにおススメを教えてくれますか?」
「ああまかせろ。」
ガンテツは店の裏に入っていき、ガサゴソと武器をあさっていた。店の中でしばらく待っているとガンテツが戻ってきた。1本の剣を持って・・・
「それがおススメの剣ですか?」
「ああ。鉄の剣よりも強度が格段に上がってる。ラッキーの場合切れ味よりも剣の耐久性が高い方が合ってると見た。まあ手に取って見てくれ。」
ガンテツから剣を受け取ったラッキーは鞘から剣を引き抜く。すると・・・
「黒いわね。」
鞘から抜いた剣を見たシルフィーがつぶやく。
「そうだ。嬢ちゃんの言うようにこの剣は黒鉄っていう金属を使ってる。一般的な冒険者なら鉄の剣の次は鋼の剣を勧めるんだが、鋼の剣よりもこっちの剣の方が固い。だからラッキーに合ってると思ってな。」
ラッキーは黒鉄の剣を握る。
「ちょっと重いか?」
「そうだな。鉄の剣よりも重量は重くなってる。だが、大剣と違って片手剣だしラッキーなら十分扱えるだろ?」
「そうですね。少し重いぐらいなので、今までと同じように扱えると思います。ガンテツさんありがとうございます。これにします。」
「よかったわねラッキー。すぐに新しい武器が決まって。」
「ああ。」
「ラッキーよ。前よりも耐久性が高いと言ってもメンテナンスはしっかりするんだぞ?」
「もちろんです。」
ガンテツの店で新しい武器を手に入れたラッキーとシルフィーは武器屋を出た。
「じゃあ明日はギルドで待ち合わせでいいかな?」
「ええ構わないわ。」
シルフィーは家に帰るので、ラッキーはいつもの宿に戻ろうとした。すると・・・
「待って!!」
シルフィーに呼び止められ、ラッキーは立ち止まりシルフィーを見る。
「どうしたの?」
「え~っとその・・・ラッキーの素質のガチャスキルあるじゃない?今日の分はまだ使ってないのよね?だったら見てみたいな~って思って・・・。」
「なんだ。そんな事か。いいよ。じゃあ公園に行こうか。」
ラッキーは近くの公園にシルフィーとともに向かった。そしてシルフィーがベンチに座った所でデイリーガチャスキルを使用した。
デイリーガチャスキルを使用すると、ラッキーの前に白い光が現れる。そして、光がおさまるとそこには・・・
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安定のパンが現れた。そして今回のパンは2種類の味が楽しめる2色パン(チョコ&クリーム)だった。
(シルフィーがいたら素質が出る・・・わけないよな。まあでも、2色パンは初めて出たな。しかも2色パンって2種類のパンがあるって事だろ?このタイミングでそれって事はつまりそういう事なのか?)
ラッキーは、デイリーガチャスキルで出たパンを手に取って、シルフィーにクリームの方を渡した。
「これが俺のガチャスキルだよ。はい。これはシルフィーの分。チョコパンとクリームパンの2色パンだったけど、シルフィーはクリームでよかった?」
「ええ。大丈夫よ。・・・本当にパンが出るのね。初めてみたけど驚いたわ・・・。」
「まあこのガチャスキルからは、まだ、パンしか出た事が無いんだけどね。」
「でもその内素質が出る事もあるんでしょ?」
「一応いつかは素質が出るんだと思う・・・」
「そっか・・・。でも私クリームパン好きよ。」
そう言って、シルフィーはクリームパンを食べながら自分の屋敷へと帰って行った。それを見届けてからラッキーはいつもの宿へと帰って行った。
「ここで素質を出してカッコいい所を見せれたら良かったんだけど、運の数値が高くてもうまく行かないな。まあこれから毎日ガチャスキルは使えるんだ。これからに期待だな。明日からシルフィーと魔物討伐だ!がんばろう!」
ラッキーは明日の事を考えて、気合を入れるのだった。
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