第6話 魔物討伐依頼を受けよう!!!
神様から【ゼンパン】の素質について教えてもらったラッキーは朝からハイテンションで宿を出た。
「よし!やるぞーーー!!魔物を倒してガチャをして、素質をもらう。そしたら強くなる事ができる。バカにしたやつ等を全員見返す事ができる。それに、強くなれば有名になる。有名になればモテる。公爵家の肩書なんかなくたって俺ならやれるんだーーー。」
ラッキーはハイテンションで叫びながらギルドへ向かう。
ギルドについたラッキーはいつものように壁に貼られている薬草採取の依頼を手に取り、いつものようにナンシーの元に向かった。
「ナンシーさん。今日も薬草採取の依頼を受けますので、受付お願いします。」
「ラッキーさん。おはようございます。今日はいつもより気合がはいってますね?」
「はい。薬草採取にも慣れてきたので、今日は草原で魔物を倒してみようかと思っています。」
「そうですか・・・だから気合を入れてるんですね・・・。草原の魔物はそれほど強い魔物はいません。ですが、魔物討伐の依頼はFランクからとなっています。ラッキーさんはGランク依頼の薬草採取を10日間きちんとやり遂げてました。なので、魔物討伐の依頼が受けられるようにラッキーさんのランクを上げちゃいましょう。」
「!?いいんですか?」
「はい。元々ギルドの依頼をきちんとこなす人ならいつFランクに昇格させてもよかったので。」
「ありがとうございます。なら薬草採取の依頼と魔物討伐の依頼を一緒に受けたいです。駆け出しの俺が倒せる魔物で依頼が出てるモノはありますか?」
「もちろんです。ゴブリンやスライム、ウルフなんかは普通の人にとってはとても脅威です。この辺りは常設依頼と言って常に依頼が出ている状態です。要は薬草採取と同じような感じです。」
「そうなんですね。なら草原で見つけた魔物を片っ端から倒してくれば報酬がもらえるって事ですか?」
「そういう事ね。ただ、本当に倒したかどうかの証明として魔物には討伐証明がそれぞれあるの。それを忘れちゃだめよ!」
「ゴブリンなら左耳を切り取ってくるんですよね?」
「そうよ。ラッキーさん良く知ってたわね。」
(子供の頃から冒険系の物語をいくつも読んできたからな。そういった知識は一通りある。家が大きかったから本とか余るほどあったし)
「たまたまですよ。あっ!?そういえばギルドって魔物の資料とか素質とかスキルの資料ってあったりするんですか?」
「もちろんあるわよ。冒険者に取って情報は命ぐらい大事ですからね。ラッキーさんも討伐依頼を受ける前に資料室で魔物の情報は調べてから向かってくださいね。いくら最弱の魔物と言っても何があるかわからないですからね。わかりましたか?」
ナンシーはラッキーに詰め寄った。ラッキーはナンシーの迫力に戸惑ったが自分の為を思って言ってくれてると思い素直に聞き入った。
「はい。わかりました。この後、資料室で草原の魔物の情報は調べる事にします。」
「よろしい。ただでさえラッキーさんは素質がないんですから気を付けてくださいね。素質持ちだとステータスが上がってて、他の人よりも安全なんですけど、素質が無い方はステータスが低いので装備を固めたり、魔物の事を良く調べたり、回復アイテムを準備したりしないと危険ですから。」
(そうだよな。素質持ちはステータスが大幅に上昇するから、魔物の討伐一つとっても素質無しより大分楽にできるよな。俺だって・・・)
そうなのだ。この世界にはステータスがあり、筋トレをしたら力が上がったり、走り込みをしたら体力が上がったりと自分の強さの具合がわかるようになっている。魔物のステータスも資料があったりするので、自分が魔物を倒せるかどうがを事前に把握する事ができる。
もちろん、素のステータスが低くても、強い武器や防具を身に付ければ魔物を倒す事はできるので一概に自分のステータスと魔物のステータスを比べて倒せる倒せないを把握するわけではない。あくまでも参照する形だ。
そして、素質を授かった者はステータスが軒並み上昇する。そして、授かった素質のランクによって上昇するステータス値は変わる。
ノーマルランクの素質の場合はステータス値が総合で100上昇する。
レアランクの素質の場合はステータス値が総合で200上昇する。
激レアランクの素質の場合はステータス値が総合で300上昇する。
そんな中でラッキーは素質を授かった時にステータス値が総合で500上昇していた。
(500もステータスが上がったんだ。あの時は超激レアの素質を授かった!!やったぜ!!って思ってたっけ・・・もう1カ月前の話か・・・懐かしいな。)
だが・・・ラッキーのステータスは他の人には見えなかった。
ちなみに今のラッキーのステータスは以下の通りだ。
力 : 20
体力 : 18
敏捷 : 15
器用 : 13
魔力 ; 12
運 : 510
一般的な素質無しのステータスは15歳時点で平均して12程だ。それから考えるとラッキーのステータスは平均よりもだいぶ高かった。
これは公爵家で幼い頃から家庭教師を付けて剣術や魔法の勉強をしてきたからだ。その為、貴族の人間は平均よりも高いステータスを持ってるのが常識だった。
そして、素質を得た人間はステータスが100~300上昇する。これが何を意味するかわかるだろうか?
素質を得た瞬間からステータスの平均は30程に跳ね上がるのだ。
ちなみにラッキーのステータスの平均は約100程ある。
自身のステータスを思い出し、ラッキーは当時の事を思い出したが、今はそれどころではない事に気付き、ナンシーさんと別れて急いでギルドの資料室に向かうのだった。
◇◆◇◆◇◆
読んで頂きありがとうございます。
しばらく12時と18時の一日2話更新していきます。
引き続きよろしくお願いします。
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