第93話 一難去って


 「……君、何か言うことは?」

 「申し訳ありませんでした」


 隣に座ったルーファスが、低い声で問いかけてくる。私は迷うことなく謝罪した。


 私たちは現在、スピネル寮のサロンにいる。

 席には私とルーファス、ヘレン、メアリーの4人が腰かけており、デイジーが私の後ろに控えている。


 騒動の後、私たちは大広間へ向かわず、寮に戻った。泣いているヘレンを連れて行くのが躊躇われたからだ。


 そのため、デイジーに三人分の食事を持ってくるよう頼み、サロンで夕食をとった。


 食事が終わり、のんびりお茶を飲んでいたときのこと。

 突然ルーファスがサロンへ駆け込んできて、現在に至る。


 きっと、大広間で戻りを待っていたのだろう。走ってきたせいか髪が乱れていた。その姿を見れば、どれほど心配をかけたのか言われなくとも分かる。

 そんな彼に言い訳などできるはずもなく、素直に謝罪した。


 彼の好意に甘えなかった結果がこれだ。忘れ物を取りに行くくらいなら大丈夫でしょ! と軽く考えていた自分が悪い。


 頭を下げる私に、ルーファスはため息を吐く。それはもう盛大なため息だった。自分の落ち度がわかるだけに、肩身が狭い。不甲斐なさに肩を落とす。


 おもむろに、大きな手が私の頭を撫でた。くしゃり、と優しく鳴る音に申し訳なさが込み上げる。

 再び謝罪しようとするも、それは出来なかった。彼の手がそれを遮るように撫でてきたからだ。


 数拍の間が空いて、彼の手がゆっくりと離れていく。それにつられるように頭を上げると、後ろに控えていたデイジーが優しく髪を梳いてくれた。


 お礼を言うと、デイジーは困ったように微笑んだ。彼女にも心配をかけたのだから当然だ。


 「デイジーも、心配をかけてごめんなさい」

 「いえ、お嬢様に何もなくて良かったです。

 ……ですが、どうかこれからは護衛をお連れいただきますよう。今回はハリス女史が同行したようですが、いつも先生方が近くにいるとは限りませんから」


 そう告げる彼女に、深く頷く。

 彼女の言うとおりだ。ハリス先生と合流できたのは運が良かっただけのこと。今後何かが起きたとき、先生が近くにいるとは限らない。


 学園の警備はしっかりしている。それは間違いないけれど。内部の人間が問題を起こしたらどうしようもない。こればかりは、自衛するしかないのだ。


 私とデイジーのやり取りを、ルーファスは静かに見守った。未だ表情は固いものの、口を開く素振りはない。私が反省していると分かり、言葉を飲み込んでくれたのだろう。


 「……それにしても」


 ルーファスはちらりとヘレンに視線を向ける。

 泣き過ぎたせいだろう。彼女の目は赤くなり、瞼が少し腫れていた。


 「一体、何があったんだ? ヘレン嬢の様子を見るに、相当な問題があったのだろう?」


 ヘレンはぐずりと鼻を鳴らす。まだ喋れる状況ではないようだ。彼女に代わり説明してあげたいが、一つだけ問題がある。


 「ヘレン。説明していいのなら、私から話をするわ。

 けれど、話すかどうかはあなたが決めること。ルーファスやデイジーに聞かせてもいいのなら、頷いてちょうだい。

 もし話すなら口外はさせない。万が一のことがあれば、私が処罰するわ」


 その言葉に、ルーファスは目を細める。処罰するとまで言い切ったのを見て、厄介な事態だと察したようだ。


 今回の被害者はヘレンだ。当然、取引の当事者は私ではなくヘレンになる。二人に詳細を話せば、彼女が約束を破ったと評価されるのだ。話したことが知られれば、非難されるのは彼女だ。


 もちろん、ルーファスやデイジーが口外するとは思わないけれど。それは私の考えであり、彼女に押し付けるものではない。


 不利益を受けるのが彼女なら、話すか否かは彼女の自由意思に委ねるべきだ。


 静かにヘレンの答えを待っていると、彼女は小さく頷いた。そして消えそうな声で「話を聞いて欲しいです」と言った。


 今の彼女に必要なのは、支えてくれる人間だ。それゆえに、真実を知って欲しいのかもしれない。誰だって、辛いときこそ味方が欲しいものだ。


 「わかったわ。二人とも、これから話すことは他言無用よ。万が一漏らした場合は、相応の処分を覚悟するように」

 「了解した」

 「かしこまりました、お嬢様」


 私の言葉に、二人が即答する。彼らなら大丈夫だろうが、きっちりと言い渡す。


 これもひとえに、ヘレンを安心させるためだ。いざとなれば私が二人を処罰する。そう宣言することで、少しは安心して話せるだろう。


 ティーカップに手を伸ばし、口をつける。今日の紅茶はアールグレイだ。ベルガモットの爽やかな香りが、心を落ち着かせてくれる。

 ヘレンの気が晴れるようにという配慮だろうか。デイジーの細やかな気遣いに、口元がほころぶのを感じた。


 喉を潤したところで、カップをソーサーに戻す。

 さあ、話をはじめよう。


 私はルーファスを見ながら、事の経緯を語り出した。デイジーの顔は見えないが、しっかり聞いているようだ。時折、背後から息をのむ音がする。


 ルーファスも真剣に耳を傾けてくれた。口を挟みこそしないが、何を考えているかはすぐに分かった。表情や小さく息を吐く姿、それらが雄弁に彼の感情を物語っている。


 「というわけで、互いに口外しないという取引をして、場を収めたのよ」


 そう締めくくると、室内に重い空気が流れた。話が終わっても、彼らが口を開くことはない。

 ルーファスは思考を整理しているのだろう。静かに瞼を下ろし、沈黙している。


 秒針の動く音が聞こえる。普段は和やかな空気が流れるこの部屋も、今は痛いほどの沈黙が広がっていた。


 「……話は分かった。しかし、厄介だな」


 瞼を押し上げ、ルーファスが呟く。その顔には、苦虫を噛み潰したような表情が浮かんでいる。


 「話を聞く限り、ブリジット嬢は相当余裕がないようだ。ジェームズ殿下がいなかったとはいえ、まともに取り繕えてもいない。

 このまま追い込まれれば、いつか予想し得ない行動に出るだろう。後のない人間ほど、恐ろしいものはないからね」

 「同感よ。自滅するだけならいざ知らず、他人を巻き込みかねないのが問題ね。

 私ならともかく、今回被害にあったのはヘレン。彼女の相手は、立場的にも辛いでしょう」


 私は頬に手を添え、ため息を吐いた。

 本当に勘弁してもらいたいものだ。私の場合は聖女という肩書がある。教会が後ろ盾であり、早々可笑しな噂を吹聴されることはない。


 だが、ヘレンは違う。後ろ盾はおろか、当主すら満足に対応できない状況だ。病床にある今、娘を守るのは困難だろう。

 それに加えて、ベント子爵領は復興に向けて動いている最中だ。ヘレンとしては、自身のスキャンダルで水をさすなど言語道断といえる。


 「ただ、一つ気になることがある。ヘレン嬢、質問してもいいかな?」

 「はい……私が、答えられることならば」


 涙をハンカチで拭い、ヘレンはルーファスへ視線を向ける。彼は一つ頷くと、静かな声で問いかけた。


 「俺は、あなたがコードウェル公爵令嬢を侮辱したとは思っていない。

 その一方で、彼女がそれほどまでに動揺した理由は気にかかる。授業内容が書かれているだけで、紙を破くとは思えない。

 単なる嫌がらせという線もなくはないが……その場合、被害に合うのはこちらだろう」


 こちら、と言って視線で示したのは私のことだ。

 言わんとすることは分かる。ブリジット嬢が嫌がらせをするなら、ヘレンではなく私だろう。それは分かるが、少々私の扱いが雑では? 不満を露わにルーファスを睨むも、彼は涼しげな表情を浮かべている。


 「にもかかわらず、君が被害にあった。それなりの理由があると考えるのが自然だ。

 だからこそ、何を書いたのか教えて欲しい。授業内容だけでなく、下部に何か書き残していなかったかい? もちろん、悪口の何かをね」


 そう問いかけるルーファスに、ヘレンはしばし沈黙する。斜め上に視線を向け、記憶を辿っているようだ。

 わずかな間が空いて、彼女が声を上げる。思い当たる点が見つかったのか。


 「あの、あります。書き残したこと」

 「そう。一体何を書いたのかな?」


 ヘレンはおずおずと口を開く。コードウェル公爵令嬢が怒った理由は分かりませんが、と前置きした上で、内容を教えてくれた。


 「シャーロット様に手紙を書いたのです。といっても、大した内容ではありません。分かりづらいことがあれば聞いてください、というようなメモ書き程度です。

 そのあとに、お疲れ様ですと続けたのですが、もしかしたらそれが原因かもしれません」

 「労いの言葉を書いたわけか。具体的な内容を聞いても?」

 「えっと、『シャーロット様も、本日は大変だったでしょう。コードウェル公爵とのお話、お疲れ様でした』、と……」


 ヘレンの言葉を聞き、腑に落ちた。十中八九、原因はそれだ。突然父親の名が出て驚いたのだろう。

 とはいえ、紙を破り捨てるほどのことでもないが。彼女の脳内で、どんな思考が巡ったのだろうか。少し見てみたい気もする。


 「おそらく、それがきっかけでしょうね。父親と私が会っているのが気に食わなかったのかしら。彼女からしたら、私は不俱戴天の敵みたいなものでしょうし」

 「君もはっきり言うね」


 眉を下げて笑うルーファスに、私は肩を竦める。事実だろう。彼女の私に対する悪感情は相当なものだ。


 「ごめんなさい、シャーロット様。やっぱり、私のせいで」

 「え? いやいや! いいのよ別に。

 そもそも、破り捨てるような内容でもないじゃない。自分の父親と会っていた理由が気になるなら、直接確認すればいいだけの話よ。私でなくとも、公爵に尋ねればいいのだし」


 それだけのコミュニケーションを両者が取れているかは置いておこう。仲の良い友人でもあるまいし、他所の家庭に首を突っ込むつもりはない。


 「そうだね。書いてある文がきっかけになったのは事実だろうが、内容は特段問題ない。コードウェル公爵令嬢の中で、何かしらの考えがあったのだろうが……分かりそうにないな。

 正直、通常の思考では考えられないような飛躍があったとしか思えない」


 どう考えても異常だ。そうこぼす彼に、私は頷く。メアリーも同意見のようで、困ったように息を吐いていた。


 「それにしても、なぜこれほどまでに過剰反応されるのでしょう? シャーロット様とコードウェル嬢に、お付き合いはなかったでしょうに」


 メアリーはそう言って首を傾げる。

 メアリーと私は昔からの友人だ。互いの交友関係はおおよそ知っている。

 だからこそ、私がここまで嫌われているのが不思議なようだ。関わったことがないはずなのになぜ、と思っているらしい。


 彼女にはブリジット嬢の詳細は伝えていないし、それも仕方がない。さすがに、ブリジット嬢はここをゲームの世界だと思っています、なんて軽々しく口にできないだろう。


 「何と言えばいいのか……ブリジット嬢は、私にジェームズ殿下を取られるのではないかと心配しているらしいのよ」

 「え?」


 思いがけないことを言われた、というようにメアリーは目を瞬く。

 それもそうだろう。私は特段ジェームズ殿下に好意を抱いていない。好ましいタイプでもない。私の性格をよく知る彼女は、理解できないと言いたげだ。


 「シャーロット様がジェームズ殿下を、ですか。何ともまあ、杞憂としか言いようがありませんね」

 「ええ。入学するまでジェームズ殿下とお会いしたことはなかったし、入学後も……ね? 少々お言葉に難があるでしょう?」


 そんな相手をわざわざ選ぶはずがない。婚約者として狙うのなら、もう少し分別のある人がいい。

 迂闊な発言の多いジェームズ殿下では、将来苦労するのが目に見えている。誰が好き好んで苦労を買って出るのか。


 「シャーロット様でしたら、もっと堅実な方をお選びになるでしょうに」

 「結婚ともあればね。そもそも、王家に嫁ぎたいなんて思えないわ」

 「え!? そうなのですか!?」


 王族との婚姻は望まない、そう言った私に、ヘレンが驚きの声を上げる。こぼれそうなほどに目を開けて、こちらを凝視していた。


 そういえば、彼女とこういう話をしたことはなかったか。シアから婚約者について質問されたことがあったが、あのときもヘレンたちは不在だった。


 メアリーが理解しているのは、付き合いの長さゆえだ。それに対し、ヘレンと親しくなったのは学園入学後のこと。理解できずとも無理はない。


 「ヘレンと恋愛話をしたことはなかったわね。私はもっと堅実な結婚でいいと思っているわ。当家にとって益のある婚姻であればそれでいいの」

 「で、でも……王家との婚姻なら、一般的に益があるのでは?」


 大体の令嬢は喜びますよね? あわあわと問いかけるヘレンに、困ったように微笑む。


 彼女の言うとおり、基本的には喜ばれる婚姻だろう。

 しかし、当家にすれば然程利益はない。詳細を語るのは不躾に過ぎるので控えるが、差し障りのない範囲で答えた。


 「コードウェル公爵家に睨まれてまで結婚するのはごめんだわ。

 それに、私の生まれは子爵家。基本的に、王家に嫁ぐのは伯爵家以上の令嬢でしょう? アクランド子爵家を出てまで、王族との婚姻をしたいとは思わないわ。領地も家族も、私にとっては捨てられないものだもの」

 「なるほど……」


 たしかに、生家から切り離されるのは嫌ですね。そう呟くヘレンに頷く。

 結婚により姓が変わるのと、養子に行くのは別物だ。割り切ることも必要かもしれないが、こちらとしてはそこまでする理由がない。


 聖女という肩書ゆえ、やりようはあるだろうが。別に王家に嫁ぎたいわけではない。

 何事もほどほどが一番だと思いながら、ティーカップを傾けた。


 「シャーロット様なら、素晴らしい王妃になられるでしょうね……」

 「ヘレン?」


 ぽつりとこぼされた言葉に、私は目を瞬く。彼女はハッと目を見開くと、言葉を続けた。


 「すみません、シャーロット様。望んでいないとおっしゃっているのに……」

 「いいのよ。あなたの意見を封じる気はないもの」


 ご期待に添える資質があるかは、分からないけどね。そう言って笑うと、ヘレンは両手を振って否定した。


 「そんなことないですよ! シャーロット様なら、民に愛される王妃となるでしょう。

 むしろ、コードウェル公爵令嬢が王妃となる方が大問題です!」

 「ああ……それはたしかに……」


 気に食わない相手に冤罪を被せるかもしれません! そう言って怒りを露わにするヘレンに、私は思わず同意する。


 自分に王妃が務まるかはともかく、ブリジット嬢が問題なのは事実だ。

 また、婚約者であるジェームズ殿下にも難がある。この二人では、まともな立ち回りなど期待できないだろう。


 ルーク殿下が玉座につけば、その心配はなくなるが。私は密かにルーファスへエールを送る。国のために玉座をとってくれ、切実に。


 「ヘレン嬢の言うとおり、コードウェル嬢では難しいだろうな」

 「そうですね。彼女は女性との社交にも消極的です。王妃となれば、とても苦労なさるでしょう」


 ルーファスとメアリーも同意した。

 正直、今のブリジット嬢では厳しいと言わざるを得ない。本人が現実と向き合えたなら、もう少し違ったのだろうか。


 そこまで考えて、私は思考を切り替える。

 何にしても、ブリジット嬢への警戒は引き上げるべきだろう。自分以外に実害が出たのだ。今までのように様子見というわけにはいかない。


 距離を取るのはもちろんのこと、いざというときのために、きっちり周囲を固めなければ。身を守るだけでなく、証拠保全のためにもだ。


 今回のような事件がまた起きるかもしれない。証人は多い方がいい。

 もっといえば、発言力の強い者がいればなお良しだ。


 「ルーファス」

 「なんだい?」


 こちらへ視線を向ける彼に、私はにっこりと微笑みかける。


 「改めて、よろしくね?」

 「うん? どうしたんだい、突然」


 きょとん、と目を丸める彼に、私は笑みを深めた。言葉で告げるつもりはない。


 いつか来るその日まで、何も知らないフリをする。そう決めたから。


 その代わり、しっかり助けてもらうとしよう。従者であり、頼もしい友人である彼に。


 「なんでもないわ。少し、言ってみたくなっただけよ」

 「そうかい? まあ、任せてくれ。君のことは守り抜いてみせるさ」


 向けられた笑みは、自信に満ちている。実力に裏付けられたゆえの美しさがあった。

 彼は今までどおり、その頭脳と実力でもって、私を守ってくれるのだろう。


 互いに黙っている今は、口にできないけれど。


 君を信じている。いつか、心からそう言える日が来るといい。






 

 騒動から一夜明け、私は学生らしい生活に戻った。授業に勤しみ、休憩時間は友人と会話に興じる。そんな平穏な時間に、私は一日上機嫌だった。


 「シャーロット嬢!」


 本日の講義が終わり、友人たちと廊下を歩いていたときのこと。不意に後ろから声をかけられた。

 振り返った先、見えたのはジェームズ殿下の姿だ。彼は真剣な表情でこちらを見つめている。


 開いた窓から廊下に風が流れ込む。爽やかな秋風は、太陽のような殿下の髪を揺らした。きらきらと輝く様は美しく、まるで映画のワンシーンのようで。


 まずは挨拶を、と思った矢先。彼は私の言葉を待つこともなく、本題を口にした。


 「君と、話がしたい。僕に時間をもらえないだろうか」


 その言葉に、周囲が俄かに騒めき立つ。殿下が婚約者以外に誘いをかけたのだ。騒つくのも無理はない。

 

 よりにもよって、なぜこの場で。そう思いながら殿下を見据える。

 

 どこか緊張した面持ちを見るに、重要な話だろう。それゆえに気が急いているようだ。

 ある程度予想はつくが……さて、何についての話か。


 返事をしようと口を開いたが、それは声にならなかった。広い背中が私の視界を覆ったからだ。

 

 凛とした背が、私を守らんと前に立つ。


 金よりも柔らかい、ミルクティーブラウンが風に靡いた。

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