第7話 お守りの能力

さて、家の前まで来たのはいいが......どうすればいいんだろうこれ。


普通に、「今日休んでたから心配になったので来ました」って言えばいいのかな。あぁでも、昨日初めて会ったのにこの言い方は馴れ馴れしすぎるかな......


私がいろいろ考えていると......



ガチャ



なんの前触れもなく玄関の扉が開いた。


「うわぁっ!」

「お前、ビビりすぎだろ。扉開けただけなんだけど。」


「えっ、玲央くん!?なんでいるの?」

「その言い方はちょっとおかしくないか......?」


見た感じ、そんなに顔色は悪くない。玲央くんは体調が悪いわけではなさそうだ。


「あの、体調とかは大丈夫なの?見た感じ、顔色はよさそうだけど......」


「お前、そんなこと気にしてたのかよ。まぁ、具合悪くて休んだ訳じゃないぜ。」


そう言って玲央くんは、ポケットから何かを取り出した。


「それは......?」


「これは、昨日言ったお守りだ。これがあれば邪気を封じ込められるから、お前みたいに霊力を持ってる奴とか、悪霊たちから気づかれにくくなる。」


そういいながら、玲央くんは紫と黒の糸でできた組紐くみひものようなお守りを手首につけた。


「ほら、これでどうだ?」


あ......あれ......?


「んー、申し訳ないけど、何も変わってないかも......」


確かに玲央くんはお守りつけてるんだけど......


邪気、まったく消えてないかも......

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