視線


夜21時。

かのんちゃんは就寝。

そして俺は、リビングにて畳に頭を付けている。



わたくしは変態ロリコンクソ陰キャカス野郎です……(土下座)」



起きた瞬間、俺は全てを理解した。

目覚めたらかのんちゃんのお腹が目の前にあったからね。


そして頭の下には彼女のふとももが(ry。



わたくしは最低ロリコンクズゴミ陰キャ野郎です……(二度目)」


「ちょちょ、ちょっと! やめて東町君!」


「いや……でも……もう色々誠にごめんなさい(日本語不自由)」



警察署に行けば良いですか?

いくらなんでも弁明の仕様がない。


記憶の中じゃ、確か――






「いちにー、かくれんぼ!」



ひたすらダンスをお披露目した後、かくれんぼをやったんだ。

鬼役は俺で。


それで全く見つからなくて(五才児に負ける男)。



「ふふっ、きっと寝室で丸まってるわ」


「えっ俺そんなところ入って良いの」


「別に良いわよ」



泣く泣く料理中の如月さんに聞けば、その許可を得て。

薄い掛け布団に包まるかのんちゃんを発見。



「つぎはごろごろどっかーんやって!」

「?」


「あー、パパがたまにやってあげてたのだけど」

「!?」



気付けば後ろに居た、如月さん曰く。


掛け布団を真っ直ぐ伸ばし、その端にかのんちゃんが上から寝転ぶ。

かのんちゃんが居る方、ふとんの両端を一気に持ち上げれば――ごろごろとかのんちゃんが向こう側へ転がっていくというもの。


物理の問題ですか(違う)。



「はやく! はやく!」

「こ、これ本当に大丈夫? かのんちゃんケガしない?」


「ふふっ。平気よ、やってみれば分かるわ」



そしてかのん様を設置(失礼)。



「はっしゃして!」

「じゃあ……3,2,1……発射ァ! (ヤケクソ)」


「ごろごろごろごろごろ!! きゃっきゃっ!!」



布団を引っ張る事により現れた斜面。

その上を、結構な勢いでゴロゴロ転がっていくかのんちゃん。


うん……まあ確かに楽しそうだったけれども。

かなり辛い。


だってよ俺……腕が! (筋肉疲労↑↑)。



「ふふっ。かのんこれ大好きなの。私は出来ないから……嬉しいわ」

「もういっかい! もういっかい!」



気付けば布団に再配置していたかのんちゃんに。

嬉しそうな如月さんを前にして――



「毎日鉄棒やってるからね。あと百回ぐらい出来るかな(ドヤ顔)」


「えっ大丈夫? パパはこれ一回でダウンしてたのだけど……」

「もうひゃっかい!」


「ははっ(後悔先に立たず: 何かしてしまった後で悔やんでも、すでに取り返しがつかないこと)」


何度も強請る彼女と困惑する如月さんに、俺は腕をまくって立ち上がった。

体力が切れるまで発射し続けた。疲れたが身体に鞭を打った。


……そのあとの事は覚えていない。

覚えてなくてよかったかも。


まあともかく。

気付けば――あの風景があったのだ(絶望)。






「東町君、何回もかのんに付き合ってくれたから」

「……それはまあ」


「ありがとう、かのん凄く楽しそうだったわよ」

「どうも……(照れ)」



かのん様(5)のふとももに寝転がっていた己の罪は消えないが。

そうまで感謝されるのなら、まあ頑張ってよかったかも。


……というか。

さっきから、もう一人の方の視線が怖くてですね。



「良かったね、いっち」

「はは……」


「良かったね~」

「はい……(土下座)」


「良かったんだ」

「( )」



よりにもよって、初音さんにその光景を見られるとは。

恥ずかしいし色々ダメだし最悪だ。


「いっちはちっさい子が好きなの」

「えっ」

「ちょっと桃、何言ってるの失礼よ」

「っ……ごめんなさい」


俺はノーマルです。

誓って。


「かのんちゃんは可愛いけど、そういう目では見ないよ……」

「……わかってる」


な、なんか初音さんご機嫌斜めじゃないか?

困ったな。

クスッと笑えるジョークでも言えれば良いんだけど……なにも浮かばない!



「あー、それじゃそろそろお暇しようかな(逃避)」

「……帰っちゃうんだ」

「明日明後日とバイトだからね……朝6時から」

「え」

「えっ!? 凄い早いわね、大丈夫?」



心配そうに声を掛けてくれる如月さん。


いやもう、コレは本当に口にしたら駄目なんだけど。

さっきの昼寝? いや夕寝? か分からないけど、そのおかげでほぼ今日の疲れは無いんだよ。

七大天使カノ・ン様(5)のおかげか。多分あの1時間で50時間ぐらいの疲労が消えた。


……ほんと彼女は恐ろしい。成長したらどうなってしまうんだ?

一人で国作ってそう(?)。傾国の美女もありえるね。



「疲れはほとんど無いから平気だよ。明日には全く響かないから安心して」

「そう? またかのんと遊んでくれる?」

「うん、もちろん。彼女が喜んでくれて俺も嬉しかったから」



そんな会話を終えて、俺は玄関へ。

靴を履いて――二人に手を振る。



「それじゃ、今日はこれで」

「ええ」

「……ばいばい」



去り際、最後まで。

初音さんは、曇った表情のままだった。


ロリコン疑惑が晴れなかったかな……(絶望)。







313:名前:1

五歳の子に膝枕されたんだけど 友達に弁解するにはどうしたらいいかな


314:名前:恋する名無しさん

自首


315:名前:恋する名無しさん

牢屋で詫びろ


316:名前:恋する名無しさん


317:名前:1

警察行ってくる


318:名前:恋する名無しさん

明日のニュースで虹色の髪のやつ出たら確定


319:名前:恋する名無しさん

イッチもテレビデビューか……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る