エピローグ:世界は、虹色に輝き始める(物理)


630:名前:1

ただいま(絶望)


631:名前:恋する名無しさん

おっ帰って来たか


632:名前:恋する名無しさん

皆がんばったよほめて


633:名前:1

ああああああああああああああ!!


どうするんだよ趣味20個って


634:名前:1

まず何なのか未だに把握できてないし


635:名前:恋する名無しさん

おら出番だぞ(指パッチン)


636:名前:恋する名無しさん


>>220 映画鑑賞

>>240 勉強

>>260 隠密

>>280 イッチはダンスやってるからな

>>300 読書

>>320 利き天然水 最低10本

>>340 バリスタ

>>360 折り紙

>>380 スーパーの売れ残り品収集

>>400 映画評価(本気)

>>420 半身浴は良いぞ

>>440 通販レビュー(マジ)

>>460 コアな趣味だけど、本の落書き・補修された破損本探しとか

>>480 貯金 

>>500 インド料理

>>520 横断歩道の白しか歩けなくなるアレ

>>540 クラブ行ってみようぜ あっ当然陽キャの巣の方ね

>>560 アリ飼育

>>580 鉄棒

>>600 ボトルシップ

>>620 ポロ


637:名前:恋する名無しさん

こう見ると意味不明で草 趣味というか縛りのやつも大量 


638:名前:恋する名無しさん

ま、まあやりやすいでしょ


639:名前:恋する名無しさん

でも、結構共通で出来る奴があるな


640:名前:恋する名無しさん

映画鑑賞と映画評価、勉強と読書、落書き探し? はほぼ一緒に出来るし

半身浴に横断歩道? 隠密? も日常的に出来る

他は知らね……


641:名前:恋する名無しさん

俺的にはクラブがきつ過ぎる


642:名前:恋する名無しさん

クラブからのアリ飼育の落差がね


643:名前:恋する名無しさん

ま、頑張ってくれ()


644:名前:恋する名無しさん

1って多趣味なんだね


645:名前:1

お前らがそうさせたんだろうが!



「……さてと、やるか」


逆に清々しい気分だ。

俺は、さっそく通販アプリを立ち上げる。



【コーヒーミル】

【貯金箱】

【アリ飼育キット】

【ボトルシップ 木造模型作成キット】



「……後はホムセンとかスーパーで良いかな」



色々目を背けたいモノがたくさんある。

中でも――『鉄棒』。『クラブ』。この2つは強敵だ。

何たって子供たちが居る公園で、一人鉄棒に明け暮れないとならないから。

……夜行けば良いんだろうけど、近くの公園は人に見られたら嫌だから不可能(陰キャ)。


そして『クラブ』。

いやまず俺未成年! と思ったが調べたらデイタイム(昼にやってるやつ)なら行けるらしい。むしろ行けない方が良かった。



「明日から二日間はやべーぞ……」



安価は絶対。

そして――これまでその『安価』に俺は助けられてきた。


変わりたい。

だからこそ、逃げたくない。

それが例え――陽キャの巣窟クラブに突撃する事だったとしても。


やれる事は、全部やる。

ここで足を止めてしまったら全て台無しだ。

……ポロ?(遠い目)。とりあえず本読みます(無念)。



「まず朝は鉄棒やって、スーパーとホムセン……荷物届くのは昼だからそれまでに帰って」



机に向かってひたすらに記してく。

ノートからちぎった紙に、せっせとスケジュールを決めていって。

ふと、これまでに無いほど土日に予定が詰め込められていくのを実感して。



「はぁ……明日から大変だな」



響く声。

その言葉とは裏腹に、口元は緩んでいる自分に気付く。


ああそうだ。

この机は、いつも勉強かネットしかして居なかった場所だったのに。


今――俺。

初めて、休日の予定を立てる為に使っている。


「まっやるだけやってみるかー!」


背伸び。

同時――窓から夕日がキラキラと差し込んで、前髪に当たり美しく輝く。


どうやら俺の世界は、虹色に輝き始めたようだ(物理)。










▼作者あとがき▼


これにて第一章終了です。

五人のヒロインの顔見せで終わってしまいましたが、二章からはどんどん出る予定。

これからも応援いただけると幸いです。


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