【6色目】出席番号決定試験 〜語り手の0日目〜
あぁ、わかりづらい話し方をしてしまったね。
やっぱり、歳をとると話し方もわからなくなってしまうようだね。
彼らはね、高校の試験を受けていたんだよ。
私立虹ノ森高校という高校のね。
ん? 何? 一度その話は聞いたって?
まぁいい、もう一度聞きなさい。
入試じゃなくて、出席番号を決める試験さ。
この高校……通称虹高は、その者の魔法の実力で出席番号と寮が決まるシステムになっている。
例えば、赤系統の魔力を持つ受験生が30人いたとしよう。
そうしたら、30人全員をトーナメント形式で順番に戦わせる。
そうすると強さの順位ができるだろう?
その順位がそのまま出席番号になるのさ。
そしたら、そのうち29人は確定で同じ寮になる。
赤の魔法使いなら、赤寮だ。
同じ色の者同士で高め合うのが一番効率がいいからね。
そして、残りの1人は出席番号一番の者だ。
彼らにはまだ試験が残る。
出席番号一番の者のうち7人は、最高の実力を持つ者たちの集う寮『虹寮』に入るのさ。
色はたくさんある。
系統だけで分けても、七色だけじゃ言い切れないのが世の常さ。
まず最初に、一番の者全員で試合をする。
そのときに脱落しなかった7人が、虹寮に入ることが確定する。
そしたら、その中でも出席番号を決める試験をするのさ。
さっきまで私が語っていた7人がやっていたのが、この虹寮内での出席番号を決める試験さ。
つまり、彼らは本物のエリートだ。
そして、世界から魔法を消し去ったのも彼らさ。
気になってきたかな?
え?どうでも良いって?
全く最近の若いもんはお世辞も言えないのかい。
さっきも言っただろう?年寄りには敬意を。
さて、彼らはまだ完全に出会ったわけじゃない。
ここからは、寮が一緒になってから、彼らに何が起こったのかを話そうか。
試験の後、生活していった日々が、彼らにとって一番大切なものだからね。
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