第4話 訳は聞かないの?
「誘拐の訳は
聞かないのですか?」
俺、カーリィは
あまりにジェシカが
淡々としているので
少々驚いていた。
「私は貴方が
スパイだってことを
知ってるんだから、
今更何に驚くっていうの?
ワクワクするわ。」
ジェシカがにっこりと笑う。
「しかも貴方が
誘拐してくれるんでしょ?
そんな嬉しいことって
他にある?」
「ジェシカ様は、
ほんとうに馬鹿ですね。」
「勝手に言いなさい。」
カーリィは、
ジェシカの両手を握った。
その両手は驚くほど小さく
か弱かった。
「ジェシカ様。」
「何よ?」
「私は絶対に、
貴方の病気を
治す方法を、
この二ヶ月で見つけてみせます。
貴方がいない未来に
私は行きたくない。」
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