第32話 【JOHNGARA】



凍てついた津軽の海の岩礁に腰掛けて


足枷をされた盲目の三味線弾きが


その激しく暗い津軽三味線の音色と共に満潮を迎えます



じょんがら、じょんがら、

           じょんがら、じょんがら、

                      じょんがら


じょんがら、じょんがら、

           じょんがら、じょんがら、

                      じょんがら


盲目の三味線弾きの姿が波に消え


真っ二つに折れた三味線がゆらゆらと波間を漂っても


その激しく暗い津軽三味線の音色はやみません



じょんがら、

     じょんがら、

          じょんがら、

じょんがら、

     じょんがら


じょん

   がら、じょん

がら、じょんが

ら、じょ

んがら、じ

ょんが


津軽の海は荒ぶるばかりです


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