第5話 はいはいはいさーい!!!!!

「はいはいはいさーい!!!!!」


「お、おう。何しに来たんだ?」


「それは勿論だけど元気伺い!それと義妹ちゃんが元気かなって」


「そうか.....相変わらずだな」


勉強して読書をしているとインターフォンが鳴った。

俺とカノンは一緒に出てみる。

するとそこに由依が立っていた。

その姿を見ながら?を浮かべて居たが、成程、と思う。


「仕事終わったのか?」


「そだよー」


「取り敢えず.....上がるか?」


「ゲームしようぜ!」


「お、おう」


「テニスゲームしたい!!!!!」


コイツは何時もこんな感じだ。

だからまあ.....何というか。

カノンも圧巻されているが。

何というかカノンの為にもなっているんだよな。


「由依さん相変わらずですね」


「お堅い!君はお堅いぞ!」


「は、はい」


カノンの頬を揉みくだす様にニコニコしながら頬を揉む由依。

それから笑顔を見せた。

俺はその様子を見ながら.....カノンを見る。

何というかカノンはとても嬉しそうだった。


「.....由依さん止めて下さい。恥ずか.....」


「関係なーい!アッハッハ!」


「いやお前さん。全くな」


俺は額に手を添えながらそのまま由依を見た。

そして俺達は由依を家に招き入れる。

由依は周りを見渡しながらニコニコしながら、はいたーい!、と言う。

コイツ沖縄に汚染されているけど沖縄でそんな事言わないからな。


「お前さん。はいたーいとかハイサーイとか使うけどさ。それってこういう場面では使わんだろ多分。俺も意味はあまり知らんが.....」


「何だか元気になれそうだから使っているの。意味はあまり知らないさー」


「.....え!?」


初耳だぞお前。

知らんかったのか!!!!?

俺は愕然としながら見る。

すると、アハハ、と苦笑しながらカノンが切り出す。


「相変わらずですね。由依さん」


「昔みたいにお姉ちゃんでも良かよ?」


「お前な.....もはや沖縄関係ないだろ」


「そ、それは.....困ります」


「アハハ」


分かるかもしれないが。

昔からカノンを由依は救ってきている。

それは.....本当にずっと、だ。

ずっとカノンを支えてくれた。


思春期で反発して近所のファーストフード店に逃げ込んで.....それでいち早く見つけたのは由依だったぐらい。

それぐらい凄いお姉ちゃんである。

2年前からずっと。


「.....お姉ちゃんは.....恥ずかしいです」


「アハハ。じゃあ大丈夫さー」


「ああそうだ。由依。お前のソーキそば美味かったぞ」


「え?本当?有難う」


「お前って得意だよな。こういうの」


「そうさねぇ」


私は.....君の為に作るのが楽しいさー、と言って.....は?

俺は目を丸くしてから由依を見る。

由依は目をパチパチしてからボッと赤面した。

な、何でもないし!!!!!、と。


「.....も、もう!誘導尋問禁止だぞ!」


「俺は何もしてねぇぞオイ」


「.....」


カノンがいち早く反応した。

ピクッという感じで、だ。

俺はますます???を浮かべながら見る。

だがカノンはそのまま黙ってから何も言わなかった。


「とにかく!美味かったなら良かったさー」


「お、おう?」


そんな感じで由依と会話をする。

怒りの顔ではぐらかされる。

俺は苦笑いを浮かべながらそのまま、それじゃテニスゲームすっか?、と聞いてみると由依は、うんうん!、と笑顔になった。

うちに無いからね!、とも。


「.....由依さん」


「.....ん?何かな?」


「その.....」


「?」


何か言いたそうだったが。

そのまま黙ってしまうカノン。

俺はその姿を見ながら?を浮かべる。

だがカノンはその視線にハッとした様にしてから。

そのまま、げ、ゲームしよう、と言ってくる。


「あ、ああ。いや。って言うかどうしたんだ?カノン」


「な、何でも無いから。大丈夫だから」


「.....???」


俺はよく分からないまま。

ゲームをする為にスイッチを引っ張り出す。

それからゲームを起動させてドッグを繋いでから。


そうしてからゲームを始めた。

その際にカノンがチラチラと由依を見て居たのに気が付く。

何やってんだかさっきから。


「早く!早く!」


「お前は子供か!!!!!待てや!」


そんな会話を由依としながら俺は用意をする。

そしてドッグを繋いで画面が付いた。

よしよし、と思っていると。

ねえねえ。罰ゲーム考えない?、とか言った。

由依が、だ。


「.....罰ゲーム?何の罰ゲームだ」


「負けた人は好きな人のタイプを一つ言う!」


「.....!」


「.....?」


由依は高らかに宣言する。

それは確かに負けられないな。

しかし俺に好きな人は居ないんだが。

考えながら顎に手を添える。


俺だけ有利じゃね?、と思うのだが。

考えながら2人を見る。

だが2人は、負けてたまるか、的な感じになっていた。


言いたく無い様な感じである。

な、何故にこうなった?

何が起こっているのだ.....ってもしかして。

カノンには好きな奴が居るのか!?

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