第112話女子達の間で囁かれるお菓子の話
街の女子たちの噂
商業ギルド フィリア
「聞きました!?斗真さん!見た事もないケーキってお菓子を作ったって話!」
冒険者ギルド ラーナ
「知ってるも何も、マスターのニーア様がねねちゃん達と美味しそうに食べている映像をみたよ。見た目がすっごい綺麗なの!?まるで夜空の星々を写し取ったみたいな食べ物!味の想像なんてつかないけど、すごっくすごおおおおおおおっく美味しそうに食べてるんだもん」
ラウンズ ガレス
「あんなのずるいのです!!貴族のお菓子でもあんなの見た事ないのです!味の想像が全然できません!それを目の前であんなに頬張って!!」
アリエスのレム
「あの映像を見た女子たちは見事轟沈させられましたねぇ」
タウラスのビーチェ
「わざと見せびらかす為に映像とってきたんだ!ニーアねぇさまだって許せることと許せない事があるよ!」
ジェミニのミミ
「でも流石は5大英雄・・・・・デストロイの名は伊達じゃない、レオニアもビーチェも瞬殺された」
レオのレオニア
「あたしらの本気が、ニーアねぇにとっては子供のじゃれあいか子猫の威嚇だもんな。ありゃ無理だわ」
ヴァルゴのスピカ
「私知ってるんです・・・・・この中にも斗真さんからお菓子こっそり貰ってる人いますよね」
スピカの目がカッと見開く。
スコーピオンのシャウラ
「あたしも心あたりがある」
キャンサーのアンナ
「そんな!?私達の中に裏切り者がいるのな~?」
「「お前じゃい!!!!」」
アンナ
「うなぁ~なんのことかわからないのなぁ~」
リリア・ユピテル
「汗をかいているな!アンナ!!この味は嘘をついている味だ!!!」
アンナ
「人の汗で嘘かわかるなんてどんな能力なのな!しかも舐めてもないのに!!」
ライブラのアストライア
「八百万の、斗真さんの作るお菓子については女子同士で情報を分け合う事、無理に作ってもらう様な急かす真似はしない事、無理やり押しかけない事などの協定があったはずですわ。アンナはどうやって手に入れたのかしら?内容によっては有罪よ」
アンナ
「斗真さんは私を見るとたまに寂しい表情をして、八百万で食事した後毎回お菓子をくれるのなぁ~。そして毎回頑張れって励まされるのなぁ~」
ビスケスのエイナ
「実は私もお店で食事をした後、毎回おまけにお菓子を貰ってました。真剣な表情で「実は俺も魚座なんだ・・・・・頑張ろう」っていわれました」
サジタリアスのアルトリア
「守護星座が何か関係してるのかな?アンナとエイナだけには凄く優しい、私は知っている。毎回出す料理の中でも二人には特に美味しい部分だったりを提供している。とろけサバなら特に脂が乗っていて美味い部分だったり、海鮮丼だったら二人だけ何故がちょっと刺身の量が多かったり、ラーメンだったらチャーシューやメンマやほうれん草がちょっと人より多かったり。私は知っている・・・・・」
カプリコーンのトモエ
「食いしん坊のアルトリアが言うなら間違いないよ。この子そういう所にはうるさいから」
アクエリアスのアリア
「まぁ斗真さんからの好意なら仕方ありませんけど、それでも羨ましいです!でも一番の問題はニーア様だわ!毎回特に美味しそうな料理やお菓子を食べる時自慢してくるんですもの!!あんなの見せられたら流石に私達だって我慢できません!見た事もない美しい甘味、それを美味しそうに幸せそうに食べる、ねねちゃんやリリちゃん、顔の緩み切った状態で美味いと叫ぶニーア姉さま、ああん!一体どんな味なの!?なんであんなに美しいの!?食べてる本人達が表現に困る美味しさって何!?」
頭領 アテナ
「思えば皆かわりましたね。昔の私達は食事の美味い不味いなどですら語る事はなかったというのに、三食の食事がこんなに幸せで楽しく毎回楽しみになったのは斗真さん達のおかげですね」
リリア・ユピテル
「団員全員の狩りでの気合の入り方が変わったな、嫌街全体の冒険者の意識が変わったか?自分の好物の魔物、美味い獲物を八百万に持ち込んだら、どんな美味い料理にしてくれるんだろうと考えると、今でもわくわくする。菓子まで作ってくれるってなったら、街中の女たちは沸き上がるだろうな。焼き菓子や果物を使ったものなら、そう珍しくもないが、斗真さんは魔物の乳を使うだろ?それに薬に使われていたカカオやスパイスのシナモンなど、本当に菓子になるのか?って材料で作るからなぁ。チョコレートに心躍らされた女子は少なくない。アーサー様が献上して王家が制作販売を担うくらいだからな、庶民にまでまわるにはまだ先になりそうだが」
アテナ
「お菓子のレシピは商業ギルドには販売しないのかしら?」
商業ギルド フィリア
「簡単なお菓子のレシピは何個かあります。でも複雑なものなんかは売ってもらえてないですね。それにクッキーを特級料理人と斗真さんの二人に作ってもらって味比べしたら、・・・・・・・・ぶっちぎりで斗真さんのクッキーの方が美味しかったんです・・・・・・・手順もまったく同じで手抜かりもなかったのに、子供の落書きと芸術作品くらいの差が舌でわかってしまいまして、確実に神様の加護か何かが斗真さんの料理には宿っている事がわかりました。もちろん特級の料理人さんで斗真さんのレシピだったから従来の物より、とっても美味しくて!街でも販売されていますし売り上げも好調みたいで名物にもなっているんです!!それなのに!それなのに・・・・・・斗真さんが作った物はそれを遥かに超える美味しさだったんです・・・・・」
神の加護と言う、謎のエッセンスによりさらに美味しくなっている斗真の料理。
セラフィムのドティ
「斗真君は神に愛されているよ!作る料理はどれも素晴らしく!お菓子まで素晴らしい!お酒も宿も!全部が最高よ!」
ラーナ
「ドティさんいつからいたんですか?」
ドティ
「最初からドティいたよ!肩に小っちゃい重機乗せて、筋肉のトレーニングしてたよ!!パワー!!!八ッ!」
ラーナ
「そうですか、何にしてもやっぱり食べたかったら斗真さんに直接お願いするしかないですかね?お菓子の日を作ってほしいとか」
その場にいる全員が静かに頷いた。
「作るのか!?作らないのか!?どっちなんだい!!!」
ラーナ
「なんでもいいけどギルドで服脱がないでください」
ドティ
「裸や!!!」
八百万でお菓子の日は実現するのか?それはまだわからない。
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