懐かしい公園にて
「昔ほどバカじゃない、とは思えない」
今回の項目はきっと短い。
書く前からわかっている。
大きな森のような公園にいってから、
帰路でスーパーに寄った。
そこでふと、まだ休日を終わらせたくないと感じ、故郷にあるノスタルジー感じる小さな公園へ車を走らせた。
私は人生に迷っていて、答えを見つけたいのだ。
馴染みの風景を見れば、その答えも見つかるかなと、思ったわけである。
小さな公園の駐車場から、もうすでに懐かしい匂いと音が聞こえる。
あたりには家族連れの利用客が多く、遊具で遊んでいたり、丘を子供が転げ回ったり。
僕は木々を見て、その近くにある池を見て。
幼少期に母とともに来た自分の小さな目線を想った。
振り返ると見慣れた小さい橋があり、ここで鯉やアメンボをキラキラした目でのぞき込んでいた自分を思い出した。
僕はあの時のような純粋で時間がゆっくり流れる日常を、今も過ごせているだろうか。
否。今の自分は限られた休日をなんとか充実させようと思い悩んで急いでいる愚か者なのだ。
昨日は人と会ったから今日は一人でいよう、など。
色々な部分でバランスを取ろうと必死である。
まだ4歳や5歳のころの自分はバランスを考えていただろうか。
きっと楽しいと思うもの、親から分け与えられる素敵なものや美味しいものに、いちいち感動しつつ、言語はないにしろ豊かな感性をもってして色や形や音などを脳内で美しくかみ砕いていたのではないか。
今は金銭や人間関係や将来の不安といったものに絡まって、「今」を、今目の前にある事物をただ愛でるということができていないように思える。
そして時間が100m走かのように一瞬で過ぎていく。
僕は車に乗り込み、家に戻った。
太陽光は窓から僕の腕まで包み込み、
ゆりかごのような暖かさと厳しい日差しの暑さを与えていた。
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