第6話

足助くんの家に泊めてもらえることになった。私が相当必死だったのだろうか?


「仕事終わる時間は何時ですか?」


「え…あー…」


「迎えに行かないといけないですよね?」


確認しないと…足助くんの帰る時間。


「ちょっと、会社に電話するので、ここでお待ちください」


慌てて部屋から出て、その辺に知り合いがいないか探す。


「あ、以原先生。お久しぶりです」


「あ!ちょうどよかった」


元生徒だ。ナイス!あっちから声かけてくれるなんて。


「研究室の勤務時間は、何時までかわかりますか?」


「え…確か定時です。18時」


「わかりました。ありがとうございます」


「先生、共同研究でもされるんですか?」


「いえ。では失礼します」


おっしゃー定時。それまでに仕事を終わらせるぞー!足助くんのいる部屋に戻る。


「お待たせしました。18時には終わるのですが、モデル事務所までではなくこちらの近くの公園でもいいですか?」


「え?外で仕事なんですか?」


「ええ」


嘘です。足助くんが移動するの大変だから。私がタクシーで移動しておこう。家どこか知らないし。

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