第34話 映画とマンガの話

 今も続いている映画に『スターウォーズ』がある。アメリカ、ハリウッドを救った軌跡のヒット作と言われている。エピソード4のニューホープが公開されたのは1978年だった。小学生だった。劇場に行った記憶がある。僕はスピルバーグとルーカスの映画が好きで、その後中学生以降は、『E.T.』、『抱きしめたい』、『ニューヨーク東八番街の奇跡』、『レイダース・失われたアーク』等を見ている。

 マーク・ハミルの扮するルーク・スカイウォーカーやハリソン・フォードのハン・ソロ、レイア姫のキャリー・フィッシャーがスクリーンを飛び回る物語だった。

 結局、アナキン・スカイウォーカーがダースベイダーに変わる第二シリーズの三部作までは劇場に向かった。そこで僕はスター・ウォーズは卒業状態にある(笑)。


 二十歳前の僕の好きなSF映画は『銀河鉄道999』もそうだし、『地球テラへ』もそうだが、宇宙系の物が多い。というより、当時そういうのが流行っていたというのが正しい。


 映画も、アーケードゲームも、テレビ番組も全てが宇宙だったように感じる。僕の回りだけかもしれないけど(笑)。


 この頃僕は並行してギャグ漫画にハマっていた。SFとギャグ、この二者が、当時の僕の嗜好性や娯楽の王道になったように思う。変な子どもだった。

 好きなギャグ漫画三つあげると、『すすめ! パイレーツ』、『らんぽう』、『マカロニほうれん荘』である。家に持って帰れないので、本屋で立ち読みというのが日課だった。または祖父母の家に置いておくというのが最善策だった。その後祖父母の家で暮らすことになったので、結果オーライであった。17歳からはほぼ一人のアパートぐらしだった。


 青年期以降は空前のコミックブームで、都会の電車では、まんが雑誌が電車の網棚にあって、回し読み状態だった。相当まんが雑誌は売れたのだろうな、と思う。既に大学生になっていた僕は、「いい大人がマンガなんか読んで」という当時の知識人のおじさま、おばさまのご意見がメディアの各所から聞こえてくる中、流し読み程度には読んでいた。


 でも今考えると我が国を支えている文化のひとつは間違いなくマンガだ。アニメを含んでのことでもあるだろう。そう考えるとあながち文化が進む道はあるべき方向へと流れていたのかなあ、と過去を鑑みて思う。そんな今日このごろである。


 アメリカの映画文化、日本のゲーム・コミック文化、イギリスのロック・ポップス、フランスのモードとファッション。僕が言うのもなんだが、同時代に横でマンガやコンテンツの発展を見てきた、いち市民の目から見ても、そこそこ世界に発信できる文化なのではないだろうか?


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