第9話

 その無礼な言葉に反骨心を抱くより早く、ユイは足元へと手のひらをかざし防護の魔円陣を展開した。

 選択したのは断絶の結界。内と外、円形に展開された結界はその外縁部を境界線とし、文字通り空間を断絶させる結界だ。対アンデッドの他にも対人、あるいは事故や災害等から身を守る際にも用いられることの多い汎用的な結界だった。


 ユイは結界を発動させた。そのはずだった。


 しかしながら、本来であれば手のひらをかざした足元から広がるはずの円形の紋様は現れなかった。発動の際に発する特有の青白い光もない。埃に汚れた薄暗いレンガの床がそのままの姿で露出していた。


「なっ……なんでぇ……!?」


「落ち着けっ、手を動かすなっ!」


 動揺からかざした手を宙へと彷徨わせかけたユイだが、戦奴の発するその怒声に思わず身を竦ませた。

 立場が立場だ、蝶よ花よ、とまではいかずとも過保護に育てられてきた彼女はそのような怒鳴り声を浴びせられた経験など姉からのもの以外では一切なかった。

 男性特有の低いその声を受けて、少しだけ涙が出そうになる。

 しかし、生来生まれ持った気の強い性格故にそれを抑え込むと、彼女はその戦奴へと言い返す。


「な、なんなのっ、さっきからその口調は!? それに手を動かすなって言っても結界が出ないんだから意味ないじゃんっ!」


 ユイのその言葉に振り返ることなく戦奴は言い返す。


「喧しいなっ! ペットが飼った初日から懐くとでも思ってんのかお前は! イヌだろうがネコだろうがウマだろうがハムスターだろうが、時間をかけなきゃ懐かねえんだぞ! 手懐けたけりゃ、飼い主としての度量を見せろよなっ!」


「えっ……」


 返ってきた思わぬ言葉に、彼女は息を飲む。


「そ、それって、どういう意味……?」


「さっきの話だよ、お前に飼われてやるって言ってんだ! 飼われるんならもう戦奴じゃねえからよ、立場的に敬語なんざいらねえだろうが! それとも俺の飼い主様はそれすら許せない器量無しなのか!?」


 瘦せ細った弱々しい背を見せながら、しかしその言葉は自身を主人であると認めるという言葉であった。


 あの姉の所有物が、そして実際に会ってみて欲しいと思った彼が。

 自らそう言ってのけたのだ。


 無礼な言葉だった。失礼な言葉だった。立場を思えばこの場で殺されてもおかしくない、いやむしろ殺さねばならない物言いであった。


 だが、ユイにとってその言葉は――


「う、ううんっ……」


 夢で見たあの光景と同じ状況、上手く結界を展開できない自分、そして姉を通してしか見られてこなかったが故に形成された、プライドと比して低すぎる自尊心と自己肯定感。

 それら複数の要因によって、戦奴の――いや、ナナシの言葉は彼女の胸に深く突き刺さった。


「いいか、何があっても地面から手を離すなよ。俺が何とかしてやる」


「わ、分かったよ」


 周囲を見渡すと、オンボロの教会のいたる所からゾンビやグールがこちらを見つめていた。あの夢と同じ光景だ。

 そのことにユイは恐怖を覚える。だが、どうしてだろうか。目の前の自分より小さな少年が、何故だかとても頼りになるように思えるのだ。


 ゆっくりとした動作で彼が抜刀する。

 古びた、切れ味の悪そうな刀であった。戦奴に与えられる、そもそも戦果など期待されていない武具であった。


 それを片手に、緩慢ともいえる所作でナナシは構えた。

 先ほどから彼は、一度もこちらを振り向きはしない。それが自身を守るため、ユイを背に庇っているのだと気づいた瞬間、彼女は先ほどまでの不安感が一気に晴れていくような感覚を得た。


 周囲を取り巻くアンデッドは多数。自分はどういう訳か結界すらまともに張れない状態。そしてそんな自分を守るように立つのは、10歳を少し過ぎたばかりの先ほどまで戦奴であった貧相な少年ただ1人。

 しかしながら、彼が何とかしてくれるのだと。そういう奇妙な安心感をユイは感じていた。


 ゾンビやグール達が、一斉にナナシに向かって飛び掛かってくる。


 彼はそれを巧みな動作で捌きながら、一体、また一体とアンデッドを切り伏せていく。少年とは、はたまた戦奴とは思えぬ動きであった。聖人である故なのだろうか、彼は優れた武勇をも持ち合わせていたようだ。


 時折アンデッドの攻撃をその身に受けることもあった。だがしかし、彼はまるで痛みを感じていないかの如く大立ち回りを続ける。

 肌が裂かれる。血が迸る。グールの持つ鋭い爪が彼の腹を貫きさえした。

 それでも彼は止まらなかった。時折、チラリとこちらを窺うような動作をすることはあれど、それ以外の動作は全て目の前のアンデッドを斬り倒すためのものだった。


 そして、その様を見てユイは気付いてしまった。

 彼が傷つくのは、攻撃をその身で受けるのは、決まってこちらを見やった直後であるということを。


 彼は庇っているのだ。ユイに攻撃がいかぬよう、その身を挺して庇っていたのだ。


 ユイにとって、それは驚きであった。

 ナナシとは面識などほとんどなかった。式神や刺客を用いて一方的にこちらは知っていたが、彼にとってユイは初対面に近い相手だ。

 先ほどからの様子から、ユイを柳家の人間であるとも柳リンの妹であるとも彼は見ていないことも明白だ。

 戦奴に用いられている薬物の影響も彼はほとんど受けていない。おそらく、その身に刻まれた呪いに関しても彼は気にも留めていないだろう。


 だのに何故、彼は自分をここまでして守ってくれるのか。


 疑念と同時に、ユイは喜び、幸せをも感じていた。

 彼は自分を見ているのだと。自分を守っているのだと。自分を認めているのだと。

 色眼鏡、バイアス、フィルター。そういったものを一切介さずに、その上で自分を守ってくれているのだと。


 アンデッドの攻撃で腕が千切れた。足がもげた。それでもナナシは戦っている。

 自在に動く髪を使い、それらを繋ぎ合わせていた。雑な縫合痕からは血が滲んでおり見るからに痛々しい。


 そんな彼が、ユイにはたまらなく愛おしく、勇ましく、そしてカッコよく見え始めていた。


 教会内のアンデッドは少なくなり始めていた。

 ナナシは全身に傷を負ってはいたが、それでも未だに戦い続けている。


 いじらしく思えた。愛おしく思えた。


 彼のおかげで、何とか助かりそうだ。夢で見たような、あんな悍ましい結末を迎えずに済みそうだ。

 そう、ユイは安心し始めていた。


 墓所が突然教会内へと変貌した現象の謎は分からない。

 だが、きっとそれも目の前の彼が何とかしてくれるに違いない。


 無事に帰ることが出来たら、いっぱい褒めてあげよう。

 ご褒美をあげよう。

 うんと、甘やかしてあげるんだ。


 これからはきっと、姉のことを気にする必要なんてない。姉のモノであった彼を飼うことになるのだ、むしろ姉が自分を気にするやも知れぬ。

 まあ、それすらも知ったことではないか。


 飼い主として、彼を懐かせるべくどうすべきか。

 安心感から、ユイはそんなことすら考え始めていた。


 そんなことを考えながら、ユイは右腕を彼の頭部へと向けていた。


 ナナシの頭部。死なない聖人である彼の頭部。どうしてだかいつも無傷の彼の頭部。刺客を送った際も、いつも彼は頭部への被害だけは避けていた。


 ユイは薄々気が付いていた。

 おそらく彼は、頭部だけは不死性を持たぬのだと。

 そこを破壊されてしまうと、死んでしまうのだと。


「――えっ」


 自分の行動が理解できなかった。

 そうしようと思っての行動ではなかった。いや、そうしようと思うはずがなかった。


 我に返ったのは、自身の行いの結果が目の前に広がった後であった。


「ぁ……ぁあ……ああぁ…………っ!?」


 教会の床一面にはアンデッドの死体が広がっていた。

 その上に、一輪の花が咲き誇っていた。


 真っ赤な、放射状に広がる、血飛沫の花。


「ああああぁぁぁ……っ!?」


 状況が受け入れられず、叫び声を上げる。目を閉じ、開いて、また閉じて、開く。


 しかし、目の前の光景は変わらなかった。


 花の中心には、1人の少年が立ち尽くしていた。

 その右腕に、刀を握りしめたまま立ち尽くしていた。


 全身傷だらけのその少年には――首がなかった。頭部がなかった。


 当然だ。

 なぜなら。そう、なぜなら。


 ユイが、ユイ自身が、魔力を用いて彼の頭部を破裂させたのだから。


 ゆらり、と。

 刀を握りしめたまま彼の体が倒れる。

 先ほど彼が斬り殺し続けたアンデッド達の死体の山に、彼自身が積み重なる。


 彼の体が、動くことはもうなかった。


――――


「おいっ、しっかりしろっ!? 何を見せられたっ!?」


「ぁ……ぁぁ……っ」


 突如魔円陣を解除し呻き声しか零さなくなったユイの体を支えつつ、俺は彼女にそう叫んだ。

 しかし、返される返答もまた呻き声のみ。意味のある言葉は一言も返ってこない。


「……何をしやがった」


「拙としては、貴様がそれを守る理由こそを知りたいのだが。貴様はアンデッドであろう? お互いに答え合うのが対等ではないか、と拙は思う。どうだろうか」


 笠を被ることで顔を隠し、法衣を纏ったその男は目の前でそう宣う。


「……飼い主を守るのは当然だろ、ペットらしいからな。戦奴よかちっとはマシだろ」


「なるほど。理解できんが、拙は納得するとしよう」


 男は頷いた。


「拙はそれほど強力な霊ではない。故に、出来ることと言えばゾンビやグール等の下等な者共を操ることと、幻覚を見せること程度だ。後者に関しては、少しばかりの自信は持ち合わせているがね。生前の拙はそれしか取り柄がなかったものだ、懐かしい」


「幻覚……幻術か。そして霊……墓所……お前、まさか柳ラサダか」


「おや、拙を存じているとは。貴様は見かけによらず古いアンデッドであるか? それとも識者であるか?」


 柳ラサダ。

 『アンデッド・キングダム』内に登場するネームドアンデッドの一体だ。

 種族は地縛霊。土地に縛り付けられ、しかしその土地においては強力無比な能力を発揮するという特異なアンデッドの一種である。


「だが、お前が強力でないだと? 謙遜しているのか?」


「謙遜などではない。拙は本当に弱者である。貴様よりは強力であろうが、それでもアンデッドとしての格は低い。拙を知りながら、何故貴様はそのような疑念を抱く?」


 柳ラサダはゲーム内では、文字通り柳家特攻キャラとして設定されていた。

 普段の彼の能力は本当に些細なもので、幻術によるサポートで敵味方に軽いバフデバフを振り撒く程度の性能しか持たない。

 しかし柳家ユニットを相手にした場合、その性能は格段に上昇する。

 念動力、パイロキネシス、幻術、その他他種多様な能力が突然使用可能となりプレイヤー達を驚かせていた。


 その理由は彼の出自にある。


「……この墓所は、お前の領域じゃなかったはずだ」


「左様。拙は地縛霊である。拙は拙の領域から出ることは叶わぬ。だが、柳家の縁を持ち合わせた霊でもある。故に、拙の領域も墓所であるという共通点と、その者の柳家の血筋という縁を辿る……そうすることで、こうして現れることも拙には出来る」


「聞いてねぇぞ、そんな設定……」


 ……柳家は元々、奇術師に近い幻術師の家であった。幻術を用いて人々を楽しませる興行を営む、いわばサーカスのような家系だ。

 しかし、ある時鵺というアンデッドに家を乗っ取られてしまう。

 柳家の人間は、奇術師ではあったもののアンデッドハンターとしての適性の高い者も多かった。そこに狙いを付けられてしまったのだ。


 その、鵺に家を奪われた時代の柳家当主こそ、この柳ラサダだ。


「目的は柳家に対する復讐……だよな?」


「左様、よく知っている。その様子では、拙の出自も存じているのではないか?」


「存じているさ、存分にな」


 紆余曲折を経た後死後地縛霊となった彼は、当然ながら今の柳家を憎らしく思っている。

 当然だ、鵺に家を乗っ取られた挙句玩具にされているのだからな。鵺自身だけでなく玩具そのものも憎かろう。


 怨念と柳家に対する理解。そういった理由で柳家特攻ユニットとして設定された柳ラサダだが、実際の所ゲーム内ではあまり柳家のユニットと戦闘することがない。

 そもそも柳家のユニットが少ないこと、地縛霊という性質上戦場を選ばなければ活用すらできないこと等が理由だ。

 そして、柳家以外に対してはほとんど意味のないバフデバフをばらまくだけのユニット。使い勝手が悪いにもほどがある。

 しかしながら、唯一ほとんどのプレイヤーが彼を利用したと言えるであろうイベントが存在する。


 柳ユイに対する、特殊勝利イベントだ。


 このイベントは、柳リンを殺害後登場する柳ユイを特定の地域、即ち柳ラサダの領域に招き入れることで強制的に発生させることが出来る。

 ユイは彼の領域に自主的に侵入することはないユニットだった。だから、発生させるには一手間必要であった。

 弱小アンデッドの群れを、複数回ユイにぶつけるのだ。


 当然ユイはそのアンデッドに勝利する。その直後、少し離れた位置にまた弱小アンデッドを差し向ける。すると、それを討伐すべくユイはそちらへ向かい、それに勝利。

 この工程を繰り返して、無理矢理彼女をラサダの領域に踏み入れさせる。

 すると、戦闘ではなくテキストとCGのみのADVパートに突入し、彼女に対する勝利イベントが発生する。


 内容は、幻術による錯乱、トラウマの想起の後に、彼女よりも力の劣る下級アンデッドのよる凌辱パーティーだ。美しい教会とそれに似つかわしくない冒涜的な行為の対比、それが文章とイラストで鮮明に描かれていたことを俺自身よく覚えている。


 ……いやまて。そうだ。幻術によってあの時見せられていたのは彼女のトラウマだ。内容は、その後に行われた凌辱とほとんど同一であった。


 つまり、2回目。


「……そうかよ、これが1回目ってことか。発生時期がゲームのシナリオ開始年からしても随分早い訳だ」


「貴様が何を言っているのか拙には分からぬ」


「独り言だ、気にするな。そんでもって、お前が弱者と自らを評する理由も納得だぜ。この1回目でユイから力を得るんだ、それで作中の強さになる。だから今のお前はまだ、本当に強い訳じゃあないってことだな」


「分からぬ言葉も混じるが、まるで貴様は未来を知っているような口ぶりである。何故か」


「さあな、ある意味本当に未来を知っているから、からかもな」


「……戯言はよせ」


 戯言、でもないんだがな。

 ある意味、作中の出来事ってのは今からすれば未来の出来事なんだし。


 しっかし、困ったな。

 何を見せられたのかは分からないが、どうにもユイは強いショックを受けるような光景を見せつけられたらしい。未だに正気を取り戻さず、うわ言を呟き続けている。


 墓所の周囲には気付けば大勢のゾンビやグール。

 おそらく、ラサダが支配して操っているアンデッド達だろう。


 俺は弱い。

 どうしようもなく弱い。

 ゾンビやグールに勝てるわけないほど、弱い。

 そうでなくとも、今の俺は鎖で繋がれて自由に身動きが出来ないのだ。

 彼らアンデッドの集団に敵うとは、到底思えなかった。


 ユイは現状戦力としては期待できない。

 そもそも相手がラサダだ、仮に万全であったとして、そしてラサダがまだそれほど強力な霊でなかったとしても勝てる見込みは薄いだろう。なにせ、本来の歴史ではおそらくユイは今後トラウマとなるエッチな祭りの主役になったのであろうと、そう思われるのだ。


「貴様はアンデッドだ。その娘を庇わねば、安全に帰してやろう。その上、その身に刻まれた呪いも払ってやろうではないか。拙も元は柳家、時代こそ経てど、術式の本質はそう変わらぬものだ。拙に解呪できぬ道理はない」


 ラサダは俺に対しそう甘言を投げてくる。

 悪い提案ではない。

 安全が担保され、その上この身に刻まれた良く分からない呪いまで払ってくれるのだ。ゲーム本編から読み取れた彼の人柄からして、その言葉に嘘はないだろう。人、ではないが、彼は柳家が絡まぬ限り基本的に善人なのだ。


 普通なら、その誘いに乗るだろう。


 もしも、俺が普通のアンデッドならば、だが。


「お断りだね」


「……拙には理解できぬ。理由を聞こう」


「言ったじゃねぇか、コイツが俺の飼い主様だからよ」


 飼い主云々は、幻術で意識が朦朧としだしたユイの言葉に対し、勢いで返しただけの言葉だったのだが。

 本音としての理由は、アンデッドとして生まれこそすれど俺の心が未だ人間だからである。


 人間からアンデッドになった、という意味では俺と目の前の彼の境遇は実は似ているのかもしれない。

 尤も、彼は身も心も既にアンデッドであるのだが。

 そしてきっと、あり方としては彼の方が正しいのであろうが。


「……そうか。拙は残念に思う。同胞を手にかけねばならぬことを。だが、拙の復讐心が、拙にとっては何より優先されるのだ。存分に拙を恨め、名も知らぬアンデッドの少年」


 その言葉と同時に、周囲からゾンビやグールが飛び出してくる。


「クソっ、やってやるさっ!」


 勝てないと分かりつつも人間性を捨てきれなかった俺は、彼らに食い殺されるのだろう。

 そう考えつつも、アンデッドの集団に立ち向かわんとした、その刹那。


『――――』


 どこかで聞いた、蠱惑的で甘美な響きの女の声が脳裏に響いた。


『――――』


『――――』


『――――』


 繰り返すように、何度も、何度も、同じ言葉が脳内で響く。

 目の前が眩むほどの誘惑の声。


 その声に従って、俺は――


「っんぅ……」


 柳ユイの柔らかな肌に食らいついた。

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