　虚ろな瞳は黒一色。そこに何の感情も彩られたことはないのではと、凝視すればするほど恐怖を覚えていく。

「君が柳君かい？」

　それでも、探偵の義務として、この子を安全な所に連れていかねばならない。

「立てるかい？」

　彼……女？　は自力で立つ。

「行こうか」

「嫌、です」

　返ってきたのは、否定だった。

◆◆◆

『きままにショートブレッド』オリキャラ、安綱守侍と安助柳。過去話。

　初対面はこんな感じ。

　諸事情で親元から逃げ出したのに連れ戻されると思い、この後一時間ほど鬼ごっこをして捕縛。

　帰れない事情も知っていたので、なんやかんな色々手続きして、助手として引き取る。

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