弟さんは既に頂いてます ★

「弟と会うの、やめてください」


 平手を一発もらった後で、浴びせられる小娘の言葉。

「あの子はアホですが、私の可愛い弟です。両親ですら失敗作呼ばわりしても、大切な、私の弟なんです。もう、返してください」

 その言葉は頂けない。

「返してください? さんざん放置しておいて今更だろ?」


 おせぇよ。


◆◆◆


『おじさんと坊主』のおじさん(26)と小娘(19)。


本家の現当主にして経営手腕に長けた祖母によく似た利発な姉(小娘ちゃん)と、さんざん一族に迷惑を掛けて自殺した祖父によく似た不出来な弟(坊主君)、なんて一族内で比較され続けてきた姉弟。しかし仲は良かった。

姉が、分家の息子と本家の弟が深く親しくなったことを知るまでは。

そもそも、分家から婿入りした坊主君の祖父と、他の分家筋であるおじさんの大叔父は懇意にしていて、祖父の自殺に大叔父が絡んでいると大叔父の口から語られたことで、おじさんの家はずっと肩身の狭い思いをしている。


お正月、親戚一同が集まる場、嫌な思いばかりしていたおじさんと坊主君は、逃げるように人気のない庭の蔵に入り込み、ココアシガレットを食べて不快な三が日を潰してきた。


たとえ小娘ちゃんが何を言っても何をしても、おじさんが坊主君を手放すことはなく、余計なことをすればするほど、弟との別離が早くなるだけ。


名前、どうしよっかなー。

黒本的におじさん・坊主君・小娘ちゃんで定着してるけど、やっぱり何かしら名付けてみたい。

ゆっくり考えやす。


◆◆◆


残りの下書きできたぞー!

原稿用紙に書くどー!

あれ、嫌な予感する。

原稿用紙30枚までなのにオーバー……。


カットするべきか、コバルト用は別のにしてカクヨムに上げるか……。

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