彼女は気付かない ◆
数えることも忘れた年月、君を想わぬ夜はない。
永遠を望まなければ、穏やかな心地で想えたのか。
血溜まりに伏した君は記憶に絡みついたまま。
「……ノア」
返事なんぞ期待しない。それでもふと、名を口にしてしまう。
「呼んだ?」
「貴様じゃない!」
変な人狼に絡まれて数年、今夜も私は奴と同胞を救う。
◆◆◆
いつか書きたいやーつから、ゲンティアナ・グレンヴィルとノーマン・プランタジネット。
昔々、吸血鬼のゲンティアナと人狼のノアは恋に落ちるも、人狼は人間よりちょっと長いくらいしか生きられず(150歳くらい)いつか君を置いていくくらいなら、僕も吸血鬼にしてよと頼まれ、うっかり自身の血を飲ませました。
(黒本作品の吸血鬼は、自身の血をいくらか飲ませたら人間を吸血鬼に変化させられます。だって吸血プレイさs)
ただ、人狼にとって吸血鬼の血は猛毒で、全身の血をぶちまけてノアは死んでしまいました。
その後なんやかんや痴情のもつれがあり(ノアの兄もゲンティアナが好きだったけど相手にしなかった上に、弟殺しの復讐という大義名分ができてしまった)、全ての吸血鬼と人狼が敵対することに。
人狼や魔術師から命を狙われる同胞を、
あとたまに魔法使いに身柄を不本意に拘束された同胞を救うべく、寝る間も惜しんでゲンティアナは戦う。
魔術師(魔力自力)と魔法使い(魔力吸血鬼頼み)は別物。
──ただ、
数年前から、ノアの兄の子孫である人狼・ノーマンに絡まれまくって迷惑しつつ、なんだかんだ役に立っているから情が芽生えつつある(一番はノア)。
彼女は知らない、ノーマンがノアの生まれ変わりなことを(いやノアはこんな軟派な男じゃなかった!)。
なんと……。
名前がとっても長かった、バッキンガム=シャンドス公爵グレンヴィル家。
その三代目のお名前が、『薔薇王の葬列』が好き、もっといえばバッキンガム公好きとしてはとても素敵だったので、人狼の姓はこちらに。
グロスターとちょっと迷いましたが、語呂が少し……。
気になった方は、バッキンガム グレンヴィルでお調べくださいませ。
(`・ω・´)ゞ
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