第2話 赤珊瑚亭への隠し通路
僕とアルストロメリアは家から続く隠し通路を走っていた。
ドールのような人型のロボットを作り出せるほどに科学技術の発展した世界で
こんな古典的な方法でしか逃げられないなんて現実とは不可思議なものだ。
この隠し通路に外部との接続領域はないため
今現在外で何が起こっているか知る方法はない。
僕が持ち帰った仕事を徹夜でこなしているうちに
どこかの誰かから奇襲をされて僕の住んでいたこの機工惑星が窮地に陥って
僕が外部監視を逃れて飲酒をする為に使っていた
この赤珊瑚亭へ続く隠し通路くらいしか逃げ道がないという事しか知らない。
「前方斜め45度破損を確認しました。マスター」
「アルストロメリア、先に行って安全を確保しておいてくれるかな」
「了解しました。マスター」
走る僕より先に行くべく、アルストロメリアはブースターを使って飛んでいく
派手な音が響いて煙の上がる中から声が響いてくる
「安全確保完了しました。マスター」
何らかの金属の断片が落ちて歩きにくい道を進んでアルストロメリアと合流すると
また赤珊瑚亭への道を一緒に走る。
赤珊瑚亭から先のことは何も考えていないけれど、まあどうにかなるだろう。
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