episode No.6 謎と謎


「は!?」

(何言ってんだコイツ?どういう思考回路してたらそう思うんだ?)


「えっ.....と.......どうしてそういう結論に至ったんだ......?」


「俺たちはお前に気絶させられたよな?」


「さぁ?知らなんぞそんなこと。」


「しらを切るか.....そりゃそうだよな....それはそうと、俺たちが目覚めた時には、兄貴は居なかった。お前に瞳を炙られたのにすぐにその場から撤退するとは考え難い。」


「なるほどな〜、辻褄は合うけど、俺にとってのメリットが少な過ぎるし、証拠がないんじゃどうしようもないな。」


「仇は取らせてもらうからな。覚悟しとけよ。」


(あっ、これ俺がやった事にされてる?まぁ、事実としてヤッて無いし、こいつが余計なことしなけりゃまぁ大丈夫だろ。)


「まぁ、頑張れ。引く時は引けよカス。」


「ふっ、肝に銘じてやるよ。」


 楓は俺を鼻で笑い、その場から去った。


ここまでの話を簡単にまとめると、楓の厨二病のせいでなんかやばそうなことになったよ!Motherファッカー!


「はぁ、自席に戻りますかね.......」


移動中......



『自席』


「戻ったぞ〜」


「おっ、お帰り。なんかよくわからない感じだったね〜」


「おん、そういえば試合結果っていつ出るんだっけ?」


「確か、3回終わった時に結果発表するらしいよ。」


「はぇ〜、中々に性格が悪い制度だなぁ。まぁ、こんな無力な学生を、出させるような制度だし仕方ないか。」


「う〜ん......泰晴は知識と回転が速いんだから無力ではないでしょ.....」


「う〜ん.....でもやっぱり何かしらの能力は欲しいな。」


「確かにそれはそうだよね。まぁ、君の場合はだからこそなんだろうけどね。」


「それはそう。」


 やっぱり友人との雑談というのは落ち着くな......どっかのチンピラとの厨二くせぇやつとのお喋りなんかより100億万倍楽しいし和むな〜


「スタート!!!!!」


「あっ、始まった。」


「この席でみれるのは〜(パラパラ)Eコートの試合は.....城ヶ崎 刻奈(ときな)と、列強 真理(しんり)......あっ、どっちも女って事はここのコートは女子戦コートか。」


「へぇ〜、あれ?刻奈って人生徒会長じゃない?」


「ん?あぁ、あの茶髪のおかしい人か。」


「どんな感じかんじなのかな〜ってえ?」


「ん?どうしたん?」


 俺が試合の方に目を向けると、なんかもう金髪の人が跪いていた。というか会長さんなんかボケ〜としてるんだけど!?


「え?普通こんな状況になる?え?そんな実力開いてるの?」


「さぁ?そもそも試合を見てないからよくわからん.......」


「う〜ん.....同じグループだからどんな感じなのか知りたかったんだけどな〜」


「What did you want to do?」

訳:お前何したかったの?

「How could you possibly know that, you idiot?」

訳:そんなのわかるわけねぇだろボケ


「そりゃそうか。そういえば次の試合お前でるよな?」


「あっ、そうだった。じゃあ行ってくる〜」


「行ってら〜」


 密幽が慌てて準備室に向かって行った。


「ふぁあ〜人に関するメモでも取っといた方が良いかね〜。なんかに使えるかもしれんし。」


 そんな少しゲスイ独り言をほざいていると


「少し良いか?」


「はい?」


 水色の髪の男が俺に話しかけてきた。


(誰だコイツ.....髪が多くて目が見えてないしなんかヤバそうな奴だ....なにより......)


「君に聞きたいことがあるんだが、良いかな?」


(関わっちゃいけない感!)




次回に続く

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