傭教施設のメンバー(クロヤ担当)
(今回からクロヤ視点でいきます。)
北北西刻の節 午前6時
帝国ダンクール サール州 傭教施設
俺とカノンは、集合時間より3時間早く来た。
理由は簡単で、サール州の傭教施設はなんといってもその遠さにあり、山奥に建てられているため、早く来ないと間に合わなくなってしまうからだ。
まあ、でもこんなに早く来る必要はなかったんだけど……カノンが、この時間に来てくださいって、言われたしね。
ということで、早く来た俺たちは、中に入った。
しかし、
「汚いな………。」
「汚いですね………。」
まずは、中を掃除しないと。
掃除は、思いのほか時間はかからなかった。
昨日きた、嵐のせいかな?所々が風で飛ばさされたりしていたけど。
(それにしては人の手が込んでいるように見えるけど……)
そういえばカノンが、
「あれっ、虫じゃないですか!?
怖いっ!!」
って言って何回も抱きついてきたけど、まあこれはどうでもいいか。
午前8時半
帝国もそろそろ騒がしくなってくる頃
俺たちは、9時からくる7人の資料を見ていた。
イリル・ガーネット
・年齢 16歳
・帝国 出身
・性別 女性
・学校は帝国随一の魔法科学校で、彼女は首席を取るほどの優等生だったが、先月自主退学した。
・親と妹の3人家族で、彼女と妹は、途中までいじめられていた、偏見で。(ひどいな、見かけで判断するなんて)
・この傭教施設でのまとめ役に推薦する予定。
・魔法科にいたので、魔力の扱いには慣れており、また、狂花病にかかっていたので魔力が多い。
・リーダー性をこの傭教施設で発揮してもらいたい。
特徴はこれぐらいかな。
次は……
クレーナ・ラミィ
・年齢 15歳
・王国 出身
・性別 女性
・普通は傭兵を志望するには16歳からだったが、彼女は例外であり、昔傭兵に助けられたらしい。
・10歳にして、小型魔物を単独で倒した過去をもつ。
・家族はおらず、天涯孤独で劣悪な環境で育ったためあまり人をというか男性を信用していない。(でも会った時は、なぜかとても俺にベッタリだった気が……)
・主に彼女はお金さえもらえればそれで良いと考えている。
・この世界では珍しい黒髪黒目で、闇魔法の適性あり。
と、こんなところかな。
次………
ラナト・イナバ
・年齢 16歳
・神国 出身
・性別 男性
・代々続くイナバ流の後継者で、兄達に半ば強制で、傭兵志望をさせられたらしい。
・しかし、彼は逆に傭兵になりたかったらしい。この子も、傭兵に助けられたと。(なぜかじっと俺の顔を見ていたな……。)
・親は7人おり、神国は一夫多妻制で、彼は、7人目の妻から産まれた。
・7人兄弟の中で1番強く、後継ぎは、彼であったらしい。
・毎日の鍛錬は欠かさず、努力家。(好感が持てるね。)
と、こんなものかな。
じゃあ次は、
セドナ・クリスティア
・年齢 16歳
・王国 出身
・性別 不明(男性?)
・中性的な見た目をしており、本人は男というが……親はれっきとした女性だと言う。(彼?を信じて男性としよう。)
・傭兵では珍しい貴族の出で、なんでも、傭兵に助けられた過去があると。
・色んな知識を持ち、実力もそれなりにある。
・コミュニケーション力が高く、誰とでも仲良く話せるらしい。(それにしては、自分にはよそよそしかったけど。緊張していたのかな?)
・傭兵としての才能があり、是非とも傭兵として、その才能を発揮してほしい。
と、これぐらいか。
さて、お次は……
レオン・ナーバリー
・年齢 16歳
・帝国 出身
・性別 男性
・家族はおらず、天涯孤独で色んな孤児院を転々としていた。
・いわゆる不良でよく騎士団に目をつけられていたらしい。
・読書が好きで学習能力が高く、空間把握能力が一際目立つ。
・傭兵になって、女性を侍らせるのが、夢らしい。(うん、まあ、応援するよ。)
・昔、傭兵に助けられたことがあるらしいがなぜか俺を警戒していた。(ずっと睨んでいるような……)
よし、こんなもんかな。
さて、後2人。
エル・アラナキ
・年齢 14歳
・出身 不明
・性別 女性
・とても可愛らしい見た目をしており、白髪黒目で、光と闇の混合魔法の適正あり。
・彼女も例外の1人で、狂花病に発病したため、魔力がとても高い。
・貴族で、産まれた時から親に溺愛されていたが、彼女が8歳の時に魔物に親を殺され親戚の家で暮らすが、とても嫌われていた。
・親戚に奴隷として売り払われ運ばれている最中に、傭兵に助けられたらしい。(奴隷は犯罪だからね。)
・まだ子供だが、潜在能力は高く、この傭教施設で育ってくれることを願う。(そういえば、初対面なのに俺のことをお兄ちゃんって呼んで慕ってくれるんだけどなんでかな?)
と、うまくまとめられたね。
じゃあ最後は……
ツバキ・サナダ
・年齢 17歳
・神国 出身
・性別 女性(元男性)
・元々は男性だったが、ある病にかかり、女性へと性転換したらしい。(11歳の時)
・ちょうどその時傭兵が通りかかってくれて助けてくれたと。(そういえば、昔そんな子を助けたような……)
・その人にお礼を言うために傭兵を志望したらしい。(会った時に妙によそよそしかったな。まあ、気のせいか。)
・昔から身体が弱く、色んな病気にかかっていたため、大抵の病気には耐性がついている。(なお、狂花病にもかかった模様。)
・持ち前の明るさと実力で、チームをサポートしてほしい。
よし、手帳にもまとめれたぞ!
「クロヤさん!そろそろ来ますよ。」
「うん?あー、分かったよ。」
そして、7人の子達の姿が見えた。
しかし、その子達の顔は、
全くと言っていいほど笑っていなかった。
途中、何があったんだ?
☆皆さんもお気づきのようにクロヤは
生徒全員を助けていました。
まあ、本人は気づいてないようですが。
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