悪夢は目覚まし時計
午前4時
まただ、またあの夢を見る。仲間たちが俺のことを見て死んでいく夢。
仲間たちの怒り、悲しみ、苦しみ、
そのどれもが表情でわかる。俺は、
夢でも何もできないのか?
あいつらの死んでいくところをただ見ることしかできないのか?
そう自問自答して俺の朝は始まる。
俺の仲間たちは丁度3年前、依頼人の警護をしていたときに大型魔物に遭遇し無惨に死んでいった。
俺はその時別行動だったため戻ってきた時にはすでに遅かった。
依頼人を守りきれず無念そうな顔をして死んでいった仲間たちの姿を見た。
そこからの記憶はなく、気づいた時にはもう火葬も終わらせて自宅でうずくまっていた。
その日からあいつらの夢を見るようになった。
何度も何度も何度も何度も何度も、
大型魔物に殺されている夢。
俺は見ていないのにまるでそうやって殺されていたかのように...
...っと。今日から傭兵見習いの子達が来る時間だ。急がないと。
あの一件以来、俺たちが所属している傭兵団は、傭兵になったばかりの子達がすぐには死なないようにと、
傭兵教育実習施設を作った。
俺は、
(作っても意味ないんじゃないか?)
と思ったが、それを言ってもそれこそ意味がないので今は、少しでも長生きさせられるよう頑張ろうといった
心構えでいる。
施設はその国の州一つ一つに存在し、
その州の傭兵団の隊長が担当をする。
俺は、結構古参で、いろんな州の隊長なのと仲間を失って以降、世界中を飛び回っている為、
帝国ダンクールのサール州、
王国クリストンのハード州、
神国イズモのナハ州
の担当をしている。
全て回るのは大変な為、帝国ダンクールのサール州に俺の担当する傭兵見習いを集めた。
どんな子達が来るのだろうか。
⭐︎
そういえば俺についての説明がまだだったな。
俺はクロヤ・フォード
18歳だ。
古参なのに結構若いなって?
まあ俺は天涯孤独でな。
物心ついたときにはもうどこかの森に捨てられていたよ。
まあ、そのあとすぐに傭兵団に運良く拾われてな、今に至るわけだ。
仲間以外の同年代もいるが、ほとんどが女で性格に難ありな奴らばかりだよ。
昨日も、
「教育実習を手伝わせてくれー」
って、今でさえ依頼でバカやるやつが
俺に連絡してきたかな。
あと、塩と砂糖を間違えるやつが、傭兵見習いの子達への弁当を持ってきていたが、
そいつに「試食してくれ」と
頼まれて食べたところ、案の定砂糖と塩を間違えていた。
☆(すみません!!!<==>
結構、誤字脱字が多く修正しました。他の方も修正します。)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます