弟の前で喘いでくれ

 今日は1人で、本城さんの家に来た。

この間来たのは、彼女が風邪をひいた時だったな…。


玄関前に本城さんが待っていたので、一緒に入ってから彼女の部屋を目指す。



 「隣が弟の部屋なんだけどね。今いるから、静かにしたほうが良いかも…」

部屋に入って間もなく、本城さんが言う。


彼女の家族の印象を悪くしたくないから、大人しく従おう。


「そうか…」

弟君、確か中2だったけか。


「今まで俺が来た時はどうだったんだ? 弟君はいなかったのか?」

数回この家に来たことあるが、今と同じように気配を感じなかったぞ…。


「さぁ…。覚えてないけど、何も言われたことはないね」


「じゃあ、問題ないだろ…」

俺は本城さんをベッドに押し倒す。


「彰君。もうるの?」


「当たり前だ。そのつもりで来たんだからな」


「さっき言ったよね? 静かにしたほうが良いって…」


「聴いたぞ。だから、声は押し殺してくれよな!」



 …俺の言われた通り、本城さんは声を押し殺そうとしているが、少し喘ぎ声が出ている。思ったより頑張るじゃないか…。


だがこのままだとつまらんな。…そうだ。


「どうせなら、弟君の部屋の前でろうぜ」


「…彰君。何言ってるの?」

パンツだけを穿いている本城さんが、俺を驚きの目で見る。


「声を聴かれるかもしれない、そのスリルで興奮できるだろ!」


「嫌だって! もしバレたらどうするの?」


「その時は…、『変態お姉ちゃん』とでも名乗っておけ」

俺は本城さんをお姫様抱っこする。


「ホント止めてよ。彰君」

隣の部屋にいる弟君を意識してか、声のトーンは小さめだ。


言葉は嫌がっていても、暴れようとしない…。

なんだ。受け入れるのが早いな。


さすが、新海さんと同じように見せパンをわざと見せていた変態だ。



 弟君の部屋の前に着いたので、本城さんを下ろす。


「……」

彼女は黙って俺を見ている。


部屋の前だからな。些細な声ですら、部屋内に聴かれるだろう。


俺は本城さんを責める。

……顔は感じているが、さっきと違い完全に声を押し殺しているな。


このままでは、らちが明かないかも…。


責めるのを止める俺。それに合わせて、彼女は気を抜いたようだ。

その時を待っていた俺は、本城さんの耳に息を吹きかける。


「やん♡」


不意打ちをされた彼女は、大きめの喘ぎ声を出した。

これは絶対、弟君に聴かれているな…。



 弟君の部屋の扉が開く。…本人のご登場だ。


「えーと…、これはね…」

本城さんはなんとか言い訳しようとしてるが、パンツ一丁の状態だぞ。


何を言っても無駄だろう。


「お兄さん、お姉ちゃんの彼氏?」

弟君が言い訳を聞く前に、俺に尋ねてきた。


「いいや違う。友達だな」

正確には、Hする友達だ。


「そうなんですか…。前から誰がお姉ちゃんとHしてるかが気になってたんです」


「前からって…。あたしの声、そっちの部屋に聴こえてたの?」


「そうだよ。だから盗み聞きするために静かにしてたんだ」


なるほど。気配を感じなかったのは、そのためか。

姉の喘ぎ声を、盗み聞きしてでも聴く弟。


弟君も、変態の素質があるようだ。



 「お兄さん。良ければだけど、僕も混ぜてくれない?」

弟君が、俺と本城さんのHに混ざりたいようだ。


「ちょっと!? 何を言ってるの?」

彼女は明らかに混乱してるな。


盗み聞きするだけでも大概なのに、3Pしようというのか…。

弟君、末恐ろしいな。


「良いぞ。一緒に楽しもうぜ!」

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わざとパンツを見せる変態女達 あかせ @red_blanc

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