第11話 新たなる第一歩
翌日、ある地方の情報番組にに不動の支配下登録を知らせるニュースが報道された。『20X X年夏の甲子園優勝投手、不動鳥勝支配下登録決定!!』の記事で新聞の表を飾るほどだった。『うお、マジかよ。』不動の感情は、
嬉しみと同時に驚きもあった。
翌日、不動の支配下登録を正式に発表する会見があった。不動はそこで新しく決まった2桁の背番号がお披露目になった。背番号を見ると『44 FDO』と明記されていた。その背番号が現れるや否や会見会場はカメラ音が鳴り止まなかった。不動は入団会見において『改めまして皆さん、本日は僕の支配下登録を報告させていただくこの会見にお越しくださりありがとうございます。改めて自己紹介をします。青森県津軽高校から育成5位で入団し、今日支配下登録選手に入りました、不動鳥勝です。これから、1軍の舞台でチームを勝利に導けるような投手になれるよう努力を重ねていくので、これからもよろしくお願いします。』
【パシャパシャ、パシャ、パシャパシャ】
不動の会見が終わった時一斉にシャッター音が鳴り響いた。その中にいた報道陣の一人が、『実際に目標にしているせんしゅはいるんですか?』と質問をした。その質問に不動はこのように答えた。『今、1軍で監督を務めていらっしゃる橋本選手です。将来はあの人やように、川崎海堂ホエールズのエースになりそして、あの人のように息の長い選手になれるように努力をしていきたいです。』と。
支配下登録選手になってから数日後、不動はまたいつものようにトレーニングをしている最中だった。『おお、今日もやってんのか、相変わらず努力の塊だなお前は。』振り向くと古島コーチがいた。『ええ、俺は早く1軍で【エース】と呼ばれるくらいの男になりたいですから。これくらいの努力をしなければエースになれないのは高校時代の経験からよくわかっています。』『そうかそうか、努力熱心なのはいいことだ。ただ………そんなお前に水を刺すようですまないが……さっき橋本監督のから連絡があった。『この一年は不動は1軍に上げない。トレーニングに集中させてやれ。』って連絡があったんだ。今日はその連絡をしに来ようと思ってな。』『………えっ?』『ちょっと待ってください!!なんでですか?じ、じゃあなんで僕を支配下登録に入れたんですか!?1軍で投げてもらいたいからじゃないんですか!?僕はてっきりそのつもりでいたんですけど……』『不動、これには深い事情があってな…………』聞いてみるとこれはなかなか深い事情があったのである。
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