第11話 競技大会
朝食の準備ができたので、3人で美味しくいただき、競技会場に向かう。
朝10時には会場は満員で、競技場の外に、入れない人のための特設会場が設営された。
オープニングセレモニーが無事に執り行われ、
午前10時30分、ファイアーボール 的当て合戦が開始された。
ブレイヴ獣王国の勇者パーティーから代表して3人が前に出て、魔力1のファイアーボールを的に当てて行く。
途中から的がランダムに動き始めてからは、なかなか的に当たらなくなった。
10分間の投擲が終了し、合計得点が掲示板に表示される。
528点
前半は調子良かったが、後半は全然当たっていなかったので、こんなもんだろう。
次にディザース帝国の勇者パーティーから代表して3人が前に出て、同じように魔力1のファイアーボールを的に当てていく、
途中から的がランダムに動き始めても、そこそこの数を当てていたため、合計得点が634点と表示された。
次に投擲したディヴァイン聖王国の勇者パーティーは、惜しくも628点でこの時点で2位となる。
いつもなら、アストリア王国の勇者パーティーは600点を超えることは無いので、結果は予想できてしまうのだが、今年はそうはいかない。
この日のために、毎日19時間もの練習を、結果として2年間も積んできたのだから、負けるわけにはいかない。
魔力キャンセラーをつけると、魔力がキャンセルされ、いつもながら魔力なしの一般人になった気分になるが、練習の成果を発揮できれば問題ない。
前半はほぼ満点で通過し、後半になってもそのままの調子でランダムに動く的にも当てていき、その結果768点という歴代最高得点を叩き出してしまった。
1年間の特訓でも700点は超えていたが、2年間の特訓で、760点以上出せるようになっていたので、当然の結果であるが、まさかこの点数で歴代最高得点になってしまうとは、そこに驚いてしまった。
続けて行われたスノーボール合戦でも同じ結果となり、予選1位の我らアストリア王国と予選2位のディザース帝国で決勝を戦うことになった。
昼食休憩の後、午後1時30分から決勝戦が行われる。
控室で軽くスパーリングを行ない、体を温めて、決勝戦に臨む。
帝国の勇者はレベル78とまあまあ高いレベルだ。
我が国の勇者は淫魔王討伐でレベル60から64に、その後の淫邪神討伐でレベル72に上がり、今は2年間の特訓の成果でレベル79になっている。
帝国の聖女はレベル74とまあまあ高いが、我が国の聖女は淫魔王討伐でレベル58から62に、その後の淫邪神討伐でレベル70に上がり、今は2年間の特訓の成果でレベル80になっている。
最初の1年間の特訓で我が国の勇者と聖女はお互いレベル75になったのは良かったが、その後の1年でも勇者は聖女の成長スピードに負け、勇者がレベル79になった時には、聖女のレベルが80になっていたのだ。
初戦の勇者対決は、ほぼ同じレベルの2人の殴り合い勝負となり、ほんのわずかの差で我が国の勇者アンソニーの勝利となる。
続いて行われた聖女対決は、勇者を手玉に取れるほどの実力を持った聖女エレノアが圧倒的な力を見せつけて勝利する。
帝国の聖女の攻撃を1度も喰らうことなく、舞いながら避け続け、視えないスピードで背後に回ったかと思ったら、手刀一閃で意識を刈り取ってしまった。
我が国の勇者はつい最近聖女に負けているのでさして驚いてもいなかったが、帝国の勇者は、開いた口が塞がらないでいた。
王国の聖女が自分より強いと気づいたのであろう。
王国の事情で各国3人での出場に合わせてくれたので、最後の試合も予定通り行うことになった。
大方の予想を裏切り、帝国の勇者パーティーを守る前衛の盾師を僕があっという間に倒し、結果3対0で王国の勝利となった。
年に1度のこの大会で王国が優勝したのは20年ぶりとのこと。
前任の勇者が絶好調の時に1度優勝できて以来の快挙だったようだ。
王妃や王女、王太子たちも、競技会場で大喜びで健闘を讃えてくれた。
その後は、一般市民を交えた戦闘指導のような交流会が行われ、我が国の聖女に並ぶ列がダントツで1番長かったのは言うまでもない。
午後4時で終了し、我々は晩餐会に向けて着替えに戻った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます