第6話 飛翔の照蜴 Part2(ゲーム)
革霧 vs
TURN1
(
「私の先攻。
特殊カード【
繭のような形をした巣が現れる。
「この巣がある限り、私の場に成虫系モンスターが召喚される度、君にその攻撃力と同じダメージが与えられる」
【
特殊カード/残存型/成虫系
発動条件:自分ターンまたは相手ターンに、カードの発動を行える。
効果:自分の場に成虫系モンスターが召喚される度に効果を発動する。(1ターンに1度)
そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。
「…」
「そして、【不幸へ招く
赤黒い小さな蝶が召喚された。
【不幸へ招く
モンスターカード/通常部類/固有ターン1/成虫系
通常攻撃力400
通常効果:???
(夜に活動することで知られる蝶。
その姿を見ると、好ましくないことが起こるとされている)
「ここで、【
召喚されたモンスターの攻撃力分のダメージを受けてもらおう!」
ブンブンと羽音が聞こえる。
それは次第に大きくなると、巣の中から無数の虫が出てきた。
それらが革霧を襲う。
「くっ…」
革霧の累積ダメージ:400(0+400)
「ターン終了だ。
どうだ? 1ターン目からダメージを受けた感想は」
しかし革霧は、そんな挑発など気にも留めない。
「(なるほど。
こいつのデッキのコンセプトは"板挟み"か。
【不幸へ招く
【不幸へ招く
モンスターカード/通常部類/固有ターン1/成虫系
通常攻撃力400
通常効果:このモンスターが相手の攻撃で破壊された場合、発動する。
このモンスターを破壊したモンスターを破壊する。
(夜に活動することで知られる蝶。
その姿を見ると、好ましくないことが起こるとされている)
「(攻撃すればモンスター効果でこちらの戦力が崩される。
しかし、攻撃を#躊躇__ためら__#えば、当然ダメージは与えられず、さらに奴の盤面が整う。
特殊カードの効果でダメージを受け続けることで、プレイヤーを焦らせ判断を鈍らせる…)」
「奇妙な男だ。
ターン終了」
手札
革霧:5枚
TURN2
(革霧のターン)
「(嫌いじゃないが、俺のデッキには関係ない)
俺のターン。
【
【
モンスターカード/中距離部類/固有ターン1/飛行系
中距離攻撃力100
中距離効果:自分ターンに1度、発動可能。
攻撃力をターン終了時まで、1000上げる。
この効果を発動した場合、このターンこのモンスターは攻撃できない。
(素早い動きで相手の攻撃をかわす天使。
争いを好まないため、普段は力を抑えている)
「さらに【
【
モンスターカード/中距離部類/固有ターン1/飛行系
中距離攻撃力200
中距離効果:自分ターンに1度、発動可能。
攻撃力をターン終了時まで、1000上げる。
この効果を発動した場合、このターンこのモンスターは攻撃できない。
(素早い動きで飛び回る龍。
争いを好まないが、本気を出すと手強い)
天使と龍が揃う。
「ターン終了だ」
「(私のモンスターより攻撃力の低いモンスターを2体も召喚するとは、どういうつもりだ?
まぁ、良い。
こちらはこちらでやらせてもらうだけだ)」
手札
革霧:3枚
TURN3
(
「私のターン。
現れろ【報復の
【報復の
モンスターカード/通常部類/固有ターン3/成虫系
通常攻撃力900
通常効果:このモンスターが相手の攻撃で破壊された場合、または、自分の成虫系モンスターが相手の攻撃で破壊された場合、発動可能。
相手の場のモンスター1体を破壊する。
(正義感のつよい
仲間を傷つけた者は何があっても許さない)
「【
再び巣から、虫が放たれる。
「…」
革霧の累積ダメージ:1300(400+900)
「バトル!
【報復の
【報復の
vs
【
「【
青空が上空に広がる。
「行け!【報復の
カマキリは鋭い鎌を振り上げる。
しかし、龍は目に見えぬ速さで消えてしまった。
「攻撃が!」
「【
【
特殊カード/残存型/飛行系
発動条件:自分ターンまたは相手ターンに、カードの発動が可能。
効果:このカードがある限り、飛行系モンスターを従えるプレイヤーは次の効果を発動できる。
自身の飛行系モンスターが中距離部類以外のモンスターに攻撃を受けた場合、発動可能。
その攻撃を無効にする。
「(私のモンスターは通常部類。
これではいつまで経ってもこちらの攻撃は届かない…)
ターン終了だ」
手札
革霧:2枚
TURN4
(革霧のターン)
「俺のターン。
2体目の【
【
モンスターカード/中距離部類/固有ターン1/飛行系
中距離攻撃力200
中距離効果:自分ターンに1度、発動可能。
攻撃力をターン終了時まで、1000上げる。
この効果を発動した場合、このターンこのモンスターは攻撃できない。
(素早い動きで飛び回る龍。
争いを好まないが、本気を出すと手強い)
「ターン終了」
「(またモンスターを出しただけで終わりだと!?
あの男、私を舐めているのか!)」
「どうした?
俺のモンスターがそんなに意外か?」
「戦う気がないのなら、早々に終わらせてくれる!」
「俺の場には【
この状況でどうやって、俺のモンスターに手出しするというんだ?」
「お前に心配されるいわれはない」
手札
革霧:4枚
TURN5
(
「私のターン!
リードデッキのこのカードは、互いの場に、2種類以上の攻撃部類のカードがある場合に召喚できる」
「(互いの場には、中距離部類と通常部類の2種類…)」
「現れろ!
【
【
モンスターカード(リード)/通常部類/固有ターン5/擬態系
召喚条件:互いの場の攻撃部類の合計が2種類以上の場合、リードデッキから召喚可能。
通常攻撃力1500
通常効果:???
(体の色や形を巧みに変え、周囲に溶け込むカメレオン。
どれだけ洞察力が高い敵にも気づかれず、近づくことができる)
色の白いカメレオンが、舌を伸ばして周囲の家を這っていた。
「だが、そのモンスターは通常部類。
攻撃しても俺のモンスターはかわすことができる」
「【
その瞬間、カメレオンの体は青色に変化した。
背中には羽も生えている。
「これは!」
「【
【
モンスターカード(リード)/通常部類/固有ターン5/擬態系
召喚条件:互いの場の攻撃部類の合計が2種類以上の場合、リードデッキから召喚可能。
通常攻撃力1500
通常効果:1ターンに1度、発動可能。
場のモンスター1体を指定する。
このカードの攻撃部類と性質は指定したモンスターの攻撃部類と性質に変化する。
さらに、自分の場の他のモンスターを任意の数選び、その攻撃部類と性質に変化させてもよい。
(体の色や形を巧みに変え、周囲に溶け込むカメレオン。
どれだけ洞察力が高い敵にも気づかれず、近づくことができる
「それでは今、このモンスターの攻撃部類と性質は…」
「中距離部類・飛行系ということだ!」
「(しまった!これでは!)」
「さらに、自分の場の他のモンスターも同じ攻撃部類と性質を得る!」
蝶と#蟷螂__カマキリ__#も青くなっていく。
【不幸へ招く
【報復の
「バトル!」
【
vs
【
龍が飛び立つも、カメレオンは羽を広げ追いついてしまう。
長い舌を突き出し、龍を貫いた。
「うっ!」
革霧の累積ダメージ:2800(1300+1500)
「ターン終…」
「特殊カード【
場の攻撃力300以下のモンスターは、攻撃力が6倍になる」
【
特殊カード/送風系
発動条件:場に攻撃力300以下のモンスターが1体以上いる場合。
効果:互いの場の攻撃力300以下のモンスター全ての攻撃力を6倍にする。
ただし、この効果を受けたモンスターは攻撃できない。
強い風が吹く。
【
【
「ただし、この効果を受けたモンスターの攻撃は封じられる」
「(何をするつもりだ?…
まぁいいさ。
【
攻撃受けても、奴が発動した【
【
特殊カード/残存型/飛行系
発動条件:自分ターンまたは相手ターンに、カードの発動が可能。
効果:このカードがある限り、飛行系モンスターを従えるプレイヤーは次の効果を発動できる。
自身の飛行系モンスターが中距離部類以外のモンスターに攻撃を受けた場合、発動可能。
その攻撃を無効にする。
「(奴のモンスターは中距離部類。
本来なら、攻撃を回避することは不可能。
だが…)」
「(私の手札には特殊カード【
【
特殊カード/塗布系
発動条件:場にモンスターがいる場合。
効果:場のモンスター1体を指定した攻撃部類に変化させる。
**********
<
革霧がモンスターで攻撃してくる。
【
空からインクが降り、革霧のモンスターは真っ白になった。
**********
「(奴のモンスターを他の攻撃部類にすれば、確実に攻撃を防げる!)」
手札
革霧:3枚
TURN6
(革霧のターン)
「俺のターン。
自分の場から、攻撃力が元の数値と異なるモンスターを、その攻撃力の合計が1800以上になるように墓地に送る…」
【
(攻撃力の合計:1800)
「これにより、リードデッキから【
【
モンスターカード(リード)/中距離部類/固有ターン5/飛行系
召喚条件:自分の場のモンスターの内、カードに記載されている攻撃力と異なる数値の攻撃力を持つモンスターを、攻撃力の合計が1800以上になるように墓地に送ることで、リードデッキから召喚可能。
中距離攻撃力1800
中距離効果:???
(晴天を舞い、翼の光で相手の動きを封じる
細身で翼があることから、龍のように見える)
晴れ渡る空に、
「これが君のエースか。
(だが無駄だ。
君の攻撃は、私には届か…)」
「俺の【
「!?」
「手札にはおそらく、俺のモンスターの攻撃部類を変更する効果を持つカードがあるはず」
「(こいつ!)」
「お前のデッキは攻撃部類や性質を操作し、ゲームを有利にするように構築されている。
成虫系モンスターの効果と特殊カードによる効果ダメージで相手を翻弄しながらな。
その程度の戦略を、読み取れないとでも思ったか?」
「くっ…」
「俺は【
場のカード1枚の効果を無効にする。
俺は、【
「自分のカードの効果を封じるだと!?」
【
モンスターカード(リード)/中距離部類/固有ターン5/飛行系
召喚条件:自分の場のモンスターの内、カードに記載されている攻撃力と異なる数値の攻撃力を持つモンスターを、攻撃力の合計が1800以上になるように墓地に送ることで、リードデッキから召喚可能。
中距離攻撃力1800
中距離効果:自分ターンに1度、発動可能。
場のカード1枚を指定することで、そのカードの効果は無効になる。
(このカードが場を離れても効果は続く)
(晴天を舞い、翼の光で相手の動きを封じる
細身で翼があることから、龍のように見える)
【
「
そこから強い光が起こると、青空は夕暮れのような空に変わってしまった。
「これでお前のモンスターは、俺のモンスターのように飛び回ることはできない!
バトル!
【
【
【
vs
【
「
カメレオンは逃げ回ったが、やがて無数の矢にとらえられてしまった。
「さらに、【
俺の累積ダメージが2500以上で、かつ、お前の累積ダメージが1000以下の場合…」
革霧の累積ダメージ:2800
「戦闘ダメージに、破壊したモンスターの攻撃力を加える!」
【
特殊カード/送風系
発動条件:自分の累積ダメージが2500以上、相手の累積ダメージが1000以下で、自分モンスターが相手モンスターに勝利して破壊し、相手が戦闘ダメージを受ける場合。
効果:その戦闘ダメージに、破壊した相手モンスターの攻撃力を加算する。
(場での攻撃力を参照する)
「うわっ!」
革霧の勝利。
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