第5話 太陽点一夜苺靴…
第5話 太陽点一夜苺靴… Part1(ゲーム)
類清は昔馴染みの風潤とともに、森林の国の王と戦うことになった。
2対2のチーム戦。
風潤は守備にまわり、迎撃で勝利に近づこうとする。
しかし、
二人が言うことはもっともなことだ。
悔しいが何も言い返せない。
「(確かに、類清からしたら私は迷惑なのかも…。
何年も会ってなかったのに、突然現れて、足引っ張っちゃうなんて…)」
風潤は恐る恐る類清の方を見た。
「ねぇ、類清。
私ってさ…」
「そんなことねぇよ」
自分の心を見透かされているような気がして動揺した。
「あいつらの言うことなんて気にする必要ないよ。
風潤が来てくれなかったら、俺一人であいつらを相手しなきゃいけなかったんだから、それだけでも助かってるって」
類清は
「お前らは風潤の動揺を誘ってる。
そうだよな?」
黙っている二人。
アブゼリードも話し始める。
「類清の言う通りだ。
類清一人であの二人を倒せるわけないだろう。
第一、彼がダメージを受けたのも結果論だ。
たまたま相手が君の戦術を上回ってきただけのこと」
「ちょっと、待て。
俺だけじゃ、あいつら二人を倒せないってどういうことだよ!」
「言葉の通りだ。
君一人では心許ない」
「こいつ!」
その様子を見て、風潤は笑ってしまった。
「あの頃から全然変わってないね、二人とも」
「そうか?」
「私は芯がぶれないが、君は成長が感じられないと言われているんだ」
「そんな風には言ってねぇだろ!」
風潤は調子を取り戻した。
「ありがとう。二人とも」
「大丈夫。
久々に会ったんだ。息が合う方がすごいってもんさ」
「引き続き頼んだぞ、風潤」
「うん」
「待たせて悪かったな。
俺はこれでターン終了だ」
手札
類清:3枚
風潤:2枚
TURN7
(
「私のターン」
「(奴らにも、チームワークが少なからずあったようだな。
流導類清。
【コンバットフォート】の効果に即座に対応し、戦意喪失寸前だった果地風潤を立て直したあたり、奴は侮れない)」
「(しかし、個人の力だけで勝てるほど甘くはない。
チーム戦においては、優秀な人間がチームに身を置いていることよりも…)」
「(足手まといが存在していないことの方が重要なのだ!)」
「(なぜなら、チーム戦では各プレイヤーが累積ダメージをカウントし、一人でも敗北値に達した時点でそのチームの敗北が決まる)」
「(つまり、弱いプレイヤーを攻めれば、手強いプレイヤーを敵とせずとも、チームに勝利をもたらすことができる)」
「(このゲームの場合、狙うべきは間違いなく果地風潤!)」
「(現状、果地風潤の場にモンスターはいない。
こちらが攻撃を仕掛けられるのは、流導類清に対してのみ)」
「(大丈夫だ
そのための策は用意してある)」
「私は【
【
モンスターカード/思念部類/固有ターン3/指揮系
思念攻撃力1100
思念効果:相手の場にモンスターがいない場合、自分ターンに1度、発動可能。
相手の場に【
(トリッキーな動きで敵を翻弄する戦士。
刺客を送り込む様々な方法を会得している)
「【
【
「これは…」
「【
バトル!」
【
vs
【
「こんなの対処の仕様がねぇだろ!」
【
「くっ…」
風潤の累積ダメージ:2700(1600+1100)
「次にまた【
「(くそっ!
俺の累積ダメージはまだ【アブゼリード】を召喚できる数値に達してはいない。
それなのに風潤ばっか傷つけられていって…。
どうすりゃいいんだ!)」
「ターン終了」
手札
類清:3枚
風潤:2枚
TURN8
(風潤のターン)
「私のターン。
もう一度、【ラピッド・コンバットベーシック-
【ラピッド・コンバットベーシック-
モンスターカード/打撃部類/固有ターン1/采配系
打撃攻撃力500
打撃効果:自分・相手ターンに1度、発動可能。
このモンスターの固有ターンを、1~9の内、任意の数値にする。
(剣と盾を携えた白と黒の戦士。
目立った技は使えないが、基本的な戦い方はマスターしている)
「さらに効果を使って、固有ターンを9に変更」
【ラピッド・コンバットベーシック-
「さらに、【
自分の累積ダメージが相手以上の時…」
風潤の累積ダメージ:2700
「自分モンスターを
【
特殊カード/采配系
発動条件:自分の累積ダメージの数値が相手の累積ダメージの数値以上の場合、発動可能。
効果:自分のリードデッキの
そのカードの召喚のために、
自分の場から、指定されているそのモンスターを
(その際、本来の召喚条件は無視してよい)
それが采配系カードなら、このターン、そのカードは効果で破壊されない。
戦士の手から剣と盾が消える。
「【ラピッド・コンバットマスター-
【ラピッド・コンバットマスター-
召喚条件:固有ターン9の【ラピッド・コンバットベーシック-
打撃攻撃力1700
打撃効果:このモンスターが場にいる限り、このモンスターは固有ターン9を得る。
互いの場のモンスターの固有ターンの合計が15以上の場合、このモンスターは戦闘で破壊されない。
(コンバットベーシックの別の姿。
素手で戦い、身をかわす術にも長けている)
「バトル!」
【ラピッド・コンバットマスター-
vs
【ラピッド・コンバットフォート-
「【
迎撃モンスターの攻撃力を800上げる!」
【
特殊カード/演舞系
発動条件:自分モンスターが迎撃する場合。
効果:その戦闘中のみ、攻撃力を800上げる。
【ラピッド・コンバットマスター-
vs
【ラピッド・コンバットフォート-
「さすがだ
「これで…」
「【
モンスターの攻撃力を、その固有ターン1につき100上げる!」
「何!?
しかし、
「違う!
奴のモンスターには…」
「【コンバットマスター】は場にある限り、固有ターン9を持つ!」
【
特殊カード/加筆系
発動条件:場にモンスターがいる場合。
効果:モンスター1体の攻撃力を、その固有ターン×100分、上げるか下げる。
【ラピッド・コンバットマスター-
vs
【ラピッド・コンバットフォート-
【コンバットマスター】が拳を構える。
「
戦士の一撃は、棘ごと砕いてしまった。
「うっ!」
「ターン終了」
「やったな、風潤!」
類清とアブゼリードの様子に、嬉しそうにする風潤。
「調子に乗るなよ。
所詮、お前達が倒したのは我々が奪ったモンスター」
「その割には、そこそこ大事にしてたじゃねぇか」
「ふんっ!
目にもの見せてくれる!」
手札
類清:3枚
風潤:2枚
TURN9
(
「私のターン!」
ドローカードを見て笑う
「(よし、これなら…)
私は【
【
モンスターカード/思念部類/固有ターン3/指揮系
思念攻撃力1000
思念効果:???
(直線的な攻撃しかできず、戦闘力は決して高いとはいえない戦士。
しかし、仲間を鼓舞する才能があるため、ムードメーカー的な存在になっている)
「バトル!」
【
vs
【ラピッド・コンバットマスター-
「【
相手の攻撃力を100上回る!」
【
モンスターカード/思念部類/固有ターン1/指揮系
思念攻撃力300
思念効果:
自分の場に【
このモンスターを墓地に送り、どちらか1体に次の効果を与える。
【
このモンスターの攻撃力はその戦闘中のみ、戦闘する相手モンスターの攻撃力+100になる。
【
(サポート役の戦士。
仲間の能力を最大限に高めることが得意)
【
vs
【ラピッド・コンバットマスター-
龍の戦士の攻撃を、白と黒の戦士が腕で止める。
「【ラピッド・コンバットマスター-
場全体の固有ターンの合計:24
類清:
【レッドスケール・マテリシャル】固有ターン3
風潤:
【ラピッド・コンバットマスター-
【
【
【
【
「だが、【
戦闘でモンスターを破壊できなかったことで、もう一度攻撃を可能にする!」
【
モンスターカード/思念部類/固有ターン3/指揮系
思念攻撃力1000
思念効果:自分のモンスターが攻撃し、勝利したにも関わらず、モンスターを破壊できなかった場合、発動可能。
このモンスターを墓地に送ることで、その自分モンスター1体は、このターン、もう一度攻撃できる。
(直線的な攻撃しかできず、戦闘力は決して高いとはいえない戦士。
しかし、仲間を鼓舞する才能があるため、ムードメーカー的な存在になっている
【
【
「くっ…」
「今一度、攻撃!」
【
vs
【ラピッド・コンバットマスター-
「効果を使い、攻撃力が上がる!」
【
vs
【ラピッド・コンバットマスター-
「何度やっても同じよ。
【コンバットマスター】は破壊されない!」
「これでもか?
【急所
これで私のモンスターは、戦闘破壊無効を無視して、モンスターを破壊できる!」
「!?」
【急所
特殊カード/格闘系
発動条件:自分モンスターが戦闘で破壊されない効果を有している、または、戦闘で破壊されない効果を受けているモンスターと戦闘を行う場合。
効果:自分モンスターはその戦闘で、戦闘で破壊されない効果を有している、または、戦闘で破壊されない効果を受けているモンスターを、その効果を無視して破壊できる。
龍の戦士はぐんぐん近づいてくる。
「どうすれば…」
手札を確認する風潤。
「もしかして、これなら…
【
互いの墓地から特殊カードを1枚選んで、その効果を使う…」
【
特殊カード/采配系
発動条件:互いの墓地のいずれかに、特殊カードがある場合。
効果:互いの墓地の中から特殊カード1枚を選ぶ。
このカードをそのカードと同じカードとして扱う。
その時、類清が閃いた。
「墓地から…」
「風潤!」
「え!? 何!?」
「もしよかったら、その攻撃、俺に譲ってもらえないか?」
意外な言葉に皆が驚く。
「類清。突然何を言い出すんだ」
動揺するアブゼリードを見て風潤は思う。
「(そういえば、アブゼリードってまだ…
あっ!)」
笑う風潤。
「今度は風潤まで。
一体君達はどうしてしまったのだ」
「そういうことか。
そんなに欲しいなら、どうぞ」
「(気づいてくれたか!)」
「私が【
【導かれし
「何!?」
【導かれし
特殊カード/采配系
発動条件:自分のモンスターが攻撃された時。
効果:場の他のモンスターへ攻撃を移す。(攻撃してきたモンスターに返すことも可能)
攻撃が類清に向かう。
「流導類清。
確かにお前の【レッドスケール・マテリシャル】は戦闘で破壊されない効果を受けているが、私が発動した【急所
【
vs
【レッドスケール・マテリシャル】打撃攻撃力700
「この攻撃で、お前の敗北だ!」
「(忘れてねぇよ。
だからこそ、攻撃を俺に向けさせたんだ!)
【レギュレーション・スタンプ-ワンデー】!
ダメージを半分にする!」
【レギュレーション・スタンプ-ワンデー】
特殊カード/印字系
発動条件:既に1度以上戦闘ダメージを与えているモンスターが場にいる場合。
効果:以降、そのモンスター1体は、与える戦闘ダメージが半分になる。
龍の戦士の剣に「One Day」の文字が刻まれる。
赤い悪魔は切り捨てられた。
「うっ…」
類清の累積ダメージ:2850(1500+2700÷2)
「さらに、【
【レッドスケール・マテリシャル】が復活。
「(これでいい…)」
アブゼリードも類清の意図に気づいたようだった。
「ターン終了」
手札
類清:2枚
風潤:1枚
TURN10
(類清のターン)
「俺のターン」
ドローする類清。
「それじゃあ、頼んだぞ」
「やっと私の出番か」
「自分の累積ダメージが2500以上の時、リードデッキから【
【
モンスターカード(リード)/魔法部類/固有ターン5/加工系
魔法攻撃力1800
召喚条件:自分の累積ダメージが2500以上の場合、リードデッキから召喚可能。
魔法効果:自分ターンに発動可能。(複数回発動可能)
素材系カード1枚を指定する。
そのカードの性質を被加工系に変化させる。
(素材を加工し、新たな姿にする能力を持つ龍。
見た目は悪魔に近いが、本人は龍だと主張している)
「累積ダメージ2500以上…
まさか!?」
「そう。そのため…」
「私を召喚するために、わざと類清は攻撃を受けたのだ」
「それ、今俺が言いたかったのに!」
「君が傷だらけで疲れているだろうと思って、代わりに私が説明しようと思ったのだが」
「絶対わざとだろ!
…でも、これも全部、風潤のおかげだ。
ありがとな」
「うん。これでいいんでしょ?」
「本当に、私からも類清に代わって礼を言わせてくれ」
「今、俺、お礼言ったよね!?
…おっと、まだターンの途中だった。
俺はさらに、【レモネスカル・マテリシャル】を召喚」
【レモネスカル・マテリシャル】
モンスターカード/思念部類/固有ターン1/素材系
思念攻撃力400
思念効果:自分の場のこのモンスターの性質が被加工系になった場合に発動する。
このモンスターカードを以下の特殊カードとして自分の場に発動する。
<???>
(見た目は龍に近い、黄色の悪魔。
体は丈夫な骨でできていて、それを素材にした輪で呪いをかける)
黄色の悪魔が現れる。
「【アブゼリード】の効果を発動。
【レモネスカル・マテリシャル】に氷の塊がぶつかると、姿が変わり、生き物の頭部の骨のような不気味な首飾りになった。
それが【アブゼリード】の首から提げられる。
「何だ、あの奇妙な首飾りは?」
「バトル!
【
【
vs
【レッドスケール・マテリシャル】打撃攻撃力700
「
【アブゼリード】は何かを呟いている。
「【
【レモネスカル・マテリシャル】
モンスターカード/思念部類/固有ターン1/素材系
思念攻撃力400
思念効果:自分の場のこのモンスターの性質が被加工系になった場合に発動する。
このモンスターカードを以下の特殊カードとして自分の場に発動する。
<【
特殊カード/残存型/装飾系
効果:このカードの発動時に、次の効果を発動する。
場のモンスター1体を指定する。
このカードが場にある限り、そのモンスターはカードに記載されている攻撃部類を失い、追加で思念部類を得る。
また、指定したモンスターが攻撃する場合、発動可能。
互いの場からモンスター1体を選び、そのモンスターの固有ターン×100ダメージを相手に与える。>
(見た目は龍に近い、黄色の悪魔。
体は丈夫な骨でできていて、それを素材にした輪で呪いをかける)
首飾りの口から光線が、
「【累積の代替】を
パートナーと累積ダメージを入れ替える!」
【累積の代替】
特殊カード(
発動条件:3人以上の特殊ルールによるゲーム中のみ発動可能。
・自分が戦闘ダメージを受ける場合、発動可能。
・自分にダメージを与える効果が発動した場合、その効果の発動に対して発動可能。
効果:自分の累積ダメージと自分のパートナーの累積ダメージを入れ替える。
光線が
「うわっ!」
「そして戦闘は続く!
首飾りの口から冷気が放たれると、【レッドスケール・マテリシャル】は倒れ込んだ。
「ターン終了」
手札
類清:4枚
風潤:1枚
「(我々がここまで追い詰められるとは…)」
「(こうなれば、あのカードを使うしかない!)」
TURN11
(
「私のターン!
我々の場から【
選ばれたモンスターが消滅する。
「リードデッキから現れろ!
【
カラスのような格好をした戦士が現れる。
【
モンスターカード(リード)/思念部類/固有ターン5/王座系
召喚条件:TURN11以降、自分の場から固有ターン3以上のモンスターを3体墓地に送って、リードデッキから召喚可能。
思念攻撃力:1000
思念効果:???
(倒した敵の数を数えるのが大好きな王。
自ら行動することはほとんどなく、相手が接近してくるのを待ち続ける)
「何だこのモンスター!?」
「固有ターン5で、3体もモンスターを使いながら…」
「攻撃力1000…」
三人は驚きを隠せない。
「私はこれでターン終了」
「モンスターを召喚しただけで、ターン終了?」
「明らかに我々の攻撃を待っている…」
「さぁ、果地風潤!
お前のターンだ!」
手札
類清:4枚
風潤:1枚
TURN12
(風潤のターン)
「私のターン…」
「(さて、果地風潤。どう出る?
この状況が不自然なのは、誰が見ても分かることだ)」
「(そう。我々が待っているのはお前達からの攻撃。
だが、お前は攻撃をせず、ターンを終えることなどできない。
なぜなら、行動せず敗北すれば、お前は自分自身を許すことができないからだ)」
「(律儀なお前にとって、このゲームで流導類清に手を差し伸べられたことは、支えになっている反面、負い目にもなっているはず。
些細なミスで勝敗が決まるこの状況において、仲間を敗北させるかもしれぬ決断を、お前が許せるはずなどない)」
「(このターン奴は、必ず攻撃してくる!)」
風潤はしばらく黙っていた。
「(あのモンスターは明らかな罠。
分かってる…。
でも、あいつらは私が攻撃する勇気がないと読んで、わざとあのモンスターを召喚したとも考えられるよね?
手札に攻撃を防ぐカードがないのなら、モンスターを別のモンスターに変えた方が、攻撃を
何か効果を持っていると思わせて、私にターンを終えさせるのが向こうの意図なら、ここは攻撃した方が…)」
「風潤!」
類清が話しかけてきた。
「何?」
「顔が怖くなってるぞ」
「え?」
「昔から、お前は深く考えるとそんな顔するからな。
なんか、
「
私、あんなに表情硬くないじゃん!」
「どうかな?」
「そうだよ!」
類清は一拍置く。
「…お前の好きにしろ」
風潤の表情は戻り、頷いた。
「バトルフェイズ!
【コンバットマスター】で、【
【ラピッド・コンバットマスター-
vs
【
【コンバットマスター】が【
「バカめ!
これでお前達の敗北は決まった!」
「!?」
「【
【
モンスターカード(リード)/思念部類/固有ターン5/王座系
召喚条件:TURN11以降、自分の場から固有ターン3以上のモンスターを3体墓地に送って、リードデッキから召喚可能。
思念攻撃力:1000
思念効果:
全ての相手モンスターは、このモンスター以外の自分モンスターを攻撃できない。
このモンスターは相手の効果を受けない。
このモンスターが相手の攻撃により戦闘で敗北して破壊された場合、発動する。
その戦闘で発生する戦闘ダメージは、相手が受ける。
(倒した敵の数を数えるのが大好きな王。
自ら行動することはほとんどなく、相手が接近してくるのを待ち続ける)
「そんな…」
風潤は愕然とする。
「ここまで耐え抜いたことは褒めてやる!
しかし、我々を…」
「何だ。そんなことか」
「何?」
「何かあるとは思ってたけど、心配して損したよ。
アブゼリード!」
類清がアブゼリードに合図する。
「了解!」
アブゼリードはそう言うと、首飾りを外した。
「受け取れ! コンバットマスター!」
投げられた首飾りをコンバットマスターはキャッチし、自身の首に提げる。
「特殊カード【
装飾系カードによるモンスターの指定を、別のモンスターに変更する!」
【
特殊カード/加工系
発動条件:自分の場に装飾系カードがある場合。
効果:そのカードによって指定されているモンスターを別のモンスターに変更する。
「これにより、【
そしてその効果を発動する!
それじゃあ、風潤。後任せた!」
「類清…。
【コンバットマスター】の固有ターン×100、900のダメージを相手に与える!」
【コンバットマスター】が拳を構えながら唱える。
「
「そのモンスターの効果は、戦闘が成立しなければ発動しない。
その前に決着がつけば、私達がダメージを受けることはない!」
「バカな…」
首飾りの口から光線が放たれる。
「うわぁ!」
戦士の拳はギリギリで止まる。
類清&風潤の勝利。
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