第1話 鍛凍龍 Part3

マインは信じられないというような表情を浮かべ、気を失った。


後方から声がする。


「おっ、誰かいるぞ!」


何人かがやってくる。


「おい、ここの王は?」


「あ? 俺がたった今倒したけど?」


「勝ったのか! 何者なんだ? あいつ…」


ざわざわし始める。


「この国はもう大丈夫だ」


「すげぇ…。

君は一体…」


話し込むのは面倒なので、類清は立ち去ろうとした。


「名乗るの面倒だから行こうぜ、アブゼリード」


「それはいいが、さっきマインには名乗っていたではないか。

今回も堂々と…」


「嫌なんだよ俺。

どうせ意味ない話するだけだろ?」


「君は謙虚なのか目立ちたがりなのかよく分からんな」


皆にチヤホヤされる前に二人はその場を去った。


**********


<地下の一室>


類清がマインを倒したことを確認している者がいた。


「鉱山の国の王が敗れたか」


「ねぇ、次は僕に戦わせてよ」


「お前に王は務まらねぇよ」


「何だよ!

僕だって強いぞ!」


「そこまで言うなら行ってみるか?

俺もお前の力をまだ確認してないしな」


「うん! 任せて!」


続く…


**********


「悪魔みたいな龍だったり、龍みたいな悪魔だったり、お前ら難しいな」


「よく間違われるからな。

毎回説明するのが大変だ。

私のように心が広くなければ耐えられない」


「もうお前だけでも悪魔ってことにしちゃえば?」


「断る!」


「全然心広くないじゃん…」


次回 考古の復元

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