第7話
最初の頃に比べれば気のせいであろうか。 応援の人数が増えたようにも思える。
最後の試合は猛暑とも言える暑さ。 それなのにも関わらず応援団の方も一段と熱気が上がっているようにも思える。
小さな市民球場なのに応援団の声がどこまでも響き渡りそうな声だ。
九回裏。 雷人達の学校の攻撃。 ここで逆転が出来なければ甲子園には行けない。
地区予選で一番の盛り上がりを見せる時。 応援団の方も更に過熱した応援が続いていた。 この試合が終われば雷人達は甲子園への切符が手に入る。
この重要な場面で雷人と宗太はバッターボックスへと挑むのだ。
三、四番という打席。 先にバッターボックスに立ったのは宗太で次に立つのは雷人。
宗太はピッチャーとの勝負に破れベンチへと戻る途中。 いつものように雷人へと声を掛けると、雷人の頭をポンポンと撫でベンチへ戻って行く。
心なしか、その後ろ姿が小さく見えたのは気のせいだろうか。
雷人は最後になるかもしれないバッターボックスに胸をドキドキさせながら立つ。
緊張とプレッシャーが雷人の鼓動を早く動かしているであろう。
皆の視線が雷人に集まってもいるのだから。
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