第4話

 そう雷人は頭を上げ笑顔で宗太に話すのだ。


「そうだったのか? ってお前、人の話聞いてんのかよー」


 と宗太は雷人の頭を軽くどつく。


「スイマセン……話聞いてなくてー」


 雷人はそうヘラヘラと笑い宗太を再び見上げるのだ。


「ま、いーや……うるせぇけど仕方ねぇ、練習しようぜ」

「はい!」


 再び雷人は宗太に笑顔を向けるとさっき居た位置へと戻って行く。


 また練習再開。 毎日、毎日帰る頃には体はヘトヘトになるのだが、家に帰って、ゆっくり休めば次の日にはまた復活しては練習の日々が続く。


 雷人はボッーとしながら、いつも宗太の応援に来ている女子高生達を見上げる。


 特に女子高生が好きって程ではないが世の男子高生は今頃、恋に花を咲かせ青春を謳歌している生徒達は沢山いる訳で今まで恋というのに縁がなかった雷人は羨ましくも思えてしまっているようだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る